2007.10.31 10月読了本
★★楽園 宮部 みゆき
★人妻魂 嵐山光三郎
三面記事小説 角田 光代
★★★煙突掃除の少年
★★★ステラの遺産
★たたり
★アメリカにいる、きみ
悦楽の園 木地 雅映子
★旅を数えて 川本 晶子・・・
★★くじ (異色作家短篇集)
伊坂幸太郎×斉藤和義 絆のはなし
雲の上の青い空 青井 夏海
★軍犬と世界の痛み
★★★インド夜想曲
火の接吻
急行エトロフ殺人事件
★★冠・婚・葬・祭 中島 京子
オチケン!
★★★敗北への凱旋
★★★犬身 松浦 理英子
★★バスク、真夏の死
★★死の蔵書
★ダイアルAを回せ
漁夫マルコの見た夢 塩野 七生
★★消失!
★ハッピーエンドにさよならを
★★聖女の島
★文豪の真実―
★★遠まわりする雛 / 米澤 穂信
★★暗い鏡の中に
★タタド 小池 昌代
★のりたまと煙突 星野 博美
★チェリー 野中 ともそ
この人と結婚するかも 中島 たいこ
★★マジック・フォー・ビギナーズ
星降り山荘の殺人
★★バーチウッド
★★空中スキップ ジュディ・バドニッツ
★★千年の祈り
日本SF・幼年期の終わり

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今月は当たり月。

最後の方で読んだバーバラ・ヴァインの余韻も冷めていないのですが。
何しろ翻訳本の重要なものを読んだ!と言った感じが
ひしひしとする月であって。

それは例えば
長年気になりつつも読んでいなかった
・空中スキップのねじくれた話の面白さの衝撃とか。
同じ短編で
・くじ、の面白さとか。
更に捻った感の強い
・マジック・フォー・ビギナーズの人を寄せ付けない癖のある楽しさとか。

私の猛烈に好みだったのは
・インド夜想曲
でした。もう言うことなしぐらいに完成度高くてうっとり。
インド行かなくてももうインドに行った気分で。
ああ・・だけど旅行記とかそういうのではないけれど。
あと
・バスク、真夏の死
も!偶然今月双子の物語を二冊読んで、両方とも当たりで嬉しい。このバスク~はサイコスリラー分野なんだろうけど、私は全く最後までわかりませんでした。美しい双子と美しいバスク地方の風景が溶け合って、最後のカタルシスがある作品だと思いました。

・バーチウッド
これも癖あり!なんだけど、技あり!でもある一冊。
あとからね・・色々欠点みたいのもちらっと見えるんだけど、それでも圧倒的に読んでいる時に面白いかったからもうそれでいい。どちらかというと暗めのお話だけどね。
・千年の祈り、は中国?と思って二の足を踏んでる人は、読まないと後悔するよと思ったくらいに質の高い短編集だと思ったわ。
エンタメとして
世間から遅れて読んだ
・死の蔵書は、ほんと、エンタメなんだけど読んでいる間中、本好きの血をおおいに沸かせてくれました。あちこちに散りばめられている、本オタクならではの文章が楽しい楽しい。

煙突掃除の少年は一生忘れない。
私の記憶力がこれ以上低下しても最後の衝撃は忘れがたい。
ステラの遺産は煙突掃除~に比べて明るいのよね、死が絡んでるのに。
煙突が暗で動とすれば、ステラの方が明で静。
どちらもサスペンスが好きな人だったら、読むまで死ねないと思う。

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日本物は
・遠まわりする雛
米澤さんはひねらないで、こういうストレートな学園生活路線の方が私は好きだわ。ここは好みでしょうが。大好き、こういう話。シリーズも続いて読んでいると楽しいですね。

・冠婚葬祭の中島さん、うまいよね。
簡単そうに見えてこういうのは書くのが難しい。

・犬身が良かった、そういえば。
これ買っても良かったかなあと思うくらいに良かった。
今でも時々犬を路上で見るとこの話を思い出すくらいに。
一種の変身譚なんだけどね。もう練達の技といった文章でどきどきと最初から最後までつかまれたわ、心を。

・楽園は、読みやすくて、の好著だと思う。
嫌いな人もいるだろうけど(話の重みがないとか、サスペンスっぽい驚きが薄いとかで)これはこれでこういう世界なんでいいんだと、私は思う。

・ハッピーエンドにさよならを、は話題になってないのかもしれないけど、これって意外にも面白い。意外というのは失礼かもしれないけど、短編集で、推理小説のラストがあるでしょ。解決というか。そのあと、がある小説集なんだわ。そこがとっても高く評価できると思った作品。これなんか、年末のベストに食い込んで欲しいなあと思う。