ロジャー・マーガトロイドのしわざ (ハヤカワ・ミステリ 1808) (ハヤカワ・ミステリ 1808)ロジャー・マーガトロイドのしわざ (ハヤカワ・ミステリ 1808) (ハヤカワ・ミステリ 1808)
(2008/01/11)
ギルバート・アデア

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評価 4

密室物の推理小説。
それも吹雪で屋敷に閉じ込められていて、色々な立場の人が集まっていて、そこに出来上がった一つの密室というのが、なんともオーソドックスな推理小説を思わせる。
しかもタイトルがアガサ・クリスティーのタイトルと非常に似た形のタイトルがついている。
このタイトルが一つのポイントともいえよう。
なぜならロジャー・マーガトロイドのしわざなのだから、どうしてもロジャー・マーガトロイドという人が犯人でしかあり得ないではないか。
クリスティーへのオマージュとなっている。
同時にカーの密室論議とかにも触れているので、本格の黄金期の推理小説作家へのオマージュともなっているのだろう。

家に招かれたひとりの集まっている人の中に推理小説女流作家がいる。
殺人が起こって、近所に住んでいる元警部トラブショウが呼ばれてきて、この人が最初ばあっと状況を話してくれる。
殺されたのがみんなの秘密を握っていた憎らしいゴシップ記者だ。
いる人達が
・アメリカ人の青年
・女流作家
・牧師とその妻
・女優
・医師とその妻
・大佐とその妻と娘
被害者のポケットにアルファベットの紙が入っている・・・・


なんだか途中の告白部分まで抜群に面白いのに、(それぞれの秘密がわかるところ。それぞれの人生があった)最後の犯人のところで私はちょっと、え、と思った。
これ・・・違反とまでは言わないが、私の頭の中では納得できない。
また密室のトリックが・・まあこれはこれでいいのだろうが・・・なんだかなあと割り切れないものを持ったのであった。
最後の若島さんの解説ではフェアプレイとあったので、そうなのなのかもしれないが、私はどうなんだろうなあ・・という気持ちが非常に強かった(138から150までの会話がきっとフェアプレイの根本と言っていると思う)。
それから途中までトラブショウが謎解きをしているのに、ある時から、いきなり女流推理作家に謎解き役にシフトする。そこが私にはいささか解せなかった。

以下ネタバレ
・途中で幕間のような働いている人達の会話がある(第二の殺人未遂が起こるまで)
そこで殺人者ファラーの言葉もあるし・・なのだが。
メインの人じゃない人が殺人者というのはあまりにあまりじゃないか。

・椅子をくりぬいてそこにいるというのは・・・どうなんだろう。
面白いアイディアと言ったらいいのだろうか。あまりそうは思えなかったのだが。