12月の読書メーター
読んだ本の数:44冊
読んだページ数:13479ページ

春の窓 安房直子ファンタジスタ (講談社X文庫 あL- 1 ホワイトハート)春の窓 安房直子ファンタジスタ (講談社X文庫 あL- 1 ホワイトハート)
大大大ファンの安房さんが文庫に。どちらかと言うと『かつて子供らしい心を持った大人』、が読むと、心のどこかに触れると思いました。メルヘンなんだけど甘っちょろいメルヘンじゃなくて、固くなった心を(私だ)ほぐしてくれる優しい優しい物語。読んでみて再読もあったし知らないのもあったし。やっぱり春の窓、と北風は抜群にいいね。あるジャム屋の話もジャムがおいしそう。しかしなぜホワイトハート?でもホワイトハートでも何でもいいので次を出して欲しい、と熱望。
読了日:12月26日 著者:安房 直子
元職員元職員
ま。うまいんだけどうまいんだけど、と繰り返し呟きたくなる小説。人が些細なことをきっかけに人生の裂け目にはまり込んでしまったというところはいいかも。でもなあ・・・
読了日:12月25日 著者:吉田 修一
彼女について彼女について
失われた過去を取り戻す心を病んだ女の子とその従兄弟の話、と思っていたんですが。ある部分で、え!!!と、驚愕しました。この手法の本読んだのが初めてではないのですが、よしもとばなな、が、というところが意外であり驚き。後書き読んで納得(未読の人ここを先に読まないほうがいいと思います)。好きな人はたまらなく好きなんだろうなあ。
読了日:12月24日 著者:よしもと ばなな
パートナーズ(全2巻)パートナーズ(全2巻)
水丸さんの文章が好き。和田さんは映画を語らせると面白い。そして絵は両方シンプルな絵でこれまた好き。この二冊、対談の方より『ことわざバトル』の方が面白いかなあ・・ただあまりに高いよ、値段的に。これじゃあ軽く買うわけには・・・
読了日:12月24日 著者:安西 水丸,和田 誠
イン・ザ・ペニー・アーケード (白水Uブックス―海外小説の誘惑)イン・ザ・ペニー・アーケード (白水Uブックス―海外小説の誘惑)
震えるほどアウグスト・エッシェンブルクがよございました。自動人形を作る男の一生なのですが、幻想の筆致と自動人形の危うさが文章全体をゆらゆら揺らいでいるような雰囲気にしています。第二部は比較的普通。そして第三部、ノスタルジックな表題作、雪の日に必ず思い出しそうな『雪人間』、どの項目一つも長編になりそうな『東方の国』。非常に巧緻で企みに満ちているので、丹念に読んでいくことで読書の喜びが味わえると思いました。
読了日:12月23日 著者:スティーヴン ミルハウザー
よりぬき読書相談室 疾風怒濤完結編よりぬき読書相談室 疾風怒濤完結編
自分が読んでない本については、そしてそれが自分の好みの本を出してくれる評者に対しては、もりもりに興味あり。しかし、私って奴は、時代小説にとことん興味がないことがまたしてもよくわかりました。数冊これは絶対に読みたい!と思う本があったので、それはチェックしたけれど。でも相談室員、大変だったと思います、だって相手がどのくらい読んでるか見えないのだもの。ご苦労様でした。
読了日:12月23日 著者:本の雑誌編集部
すっぴんは事件か?すっぴんは事件か?
姫野節の好悪ってあるんだろうけど、私は大好きなので、最初の『私って男っぽいの』と話す女性に対する分析から大爆笑。文庫を先に出すという出版界への細かい提言も頷きまくり。マニアックなものを集める女心の章もわかったし、あとツ、イ、ラ、クの裏事情もちょっぴり。でも何と言っても笑ったのは、ヴェニスに死す(映画)の1シーンを意図せずして姫野さんがしてしまった、という実話かも。
読了日:12月23日 著者:姫野 カオルコ
ミステリーズ! vol.31(OCTOBER2008) (31)ミステリーズ! vol.31(OCTOBER2008) (31)
しかくの漫画と皆川博子連載で読んでいるのだけれど。今回のミステリーズ新人賞『砂漠を走る船の道』、おおいに感激しました。梓崎優作品。来年本になるでしょうが、砂漠という広大なクローズドサークルでの奇妙な殺人とその謎の開示が非常に美しく堪能。ラストもまた絶品。審査員が褒めるのがわかります。これからを期待したい。
読了日:12月22日 著者:
塩一トンの読書塩一トンの読書
再読。暮れに須賀さんを読みたかったからこれを、と。細雪を読み直さなくちゃ、と思ったことを再び思い出し(きめ細かい分析がある。澁澤の谷崎評もまたちらっとあり)、タブツキの未読をつぶさなくちゃ、とまた思ったり、知らない作者を調べたいと思ったり。前はそのまま放置だったので今度は実践したい・・・っていうかしろ、自分!(前から進歩したのは、インド夜想曲を読んでいたところ一つという・・)
読了日:12月21日 著者:須賀 敦子
日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で
日本語対英語、というだけではなく、母国語、果てはラテン語ギリシア語に敷衍した言語体系まで。一種の専門書だと思います。博覧強記の水村さんの主張はわかるのです。明快に書いてあるから。ここまで自信をもって色々と言い切れるのは色々な意味でたいしたものだと思いました。翻訳に関する部分とか、日本語教育に対する部分とか、同感するところは強烈に同感するのですが、それは違うんだろう・・・と思うところもまたあり。
読了日:12月21日 著者:水村 美苗
ファミリーポートレイトファミリーポートレイト
興奮とともに読み終えました。第一部の爛れた腐ったような親子の逃避行は異世界旅行と思えばまた格段の面白さがあり、手術台の上の二人、豚の足のイメージ、ホラーたっぷりの葬式婚礼、麒麟のいる動物園、隠遁者の生活とどれも読んでいて物語に巻き込まれました。第二部は、マコの子供から脱出していくコマコがどうやって自分を生かしていくかの鬼気迫る世界が描かれていました。汚れていても歪んでいても常にマコを求めるコマコの姿にぐっと来たし、ラストの一行に一緒に声を上げて泣きたくなりました。
読了日:12月21日 著者:桜庭 一樹
幸いなるかな本を読む人 詩集幸いなるかな本を読む人 詩集
久々に長田弘の詩集を読んでみたり。これって、古今東西の文学作品に関連し、刺激され、または自分の中で思い入れのある作品をベースにして見事に詩に昇華されていると思いました。最後にこれがどの人の作品に喚起されているかの一覧があるのがまた優れもの。読んでない本とか読んでみたいなあ。
読了日:12月20日 著者:長田 弘
女に生まれてみたものの。女に生まれてみたものの。
会津と長州・・・こんなに確執が深いのかと改めて。でも私は大爆笑もしました、特に甥姪とのやり取りで。子供と大人の違いって言うのがすごいなあと思いました。特に笑ったのが女義太夫の章。切なかったのがお婆様の出自の章と託児所の章。子供って・・・
読了日:12月20日 著者:菅野 彰
くらやみの速さはどれくらいくらやみの速さはどれくらい
インパクト大で大好きな小説。読んでいる間中、自閉症者ルウの思想に沿って考えていました。健常者と障害者。こういうくくりでこの小説を読むこともできるのですが、人間の深さとか誠実さとか人を思う心とか、また逆の悪意とか嫉妬とか怨恨とか。そういうことをルウの誠実な目を通して感じました。人が人であるってことは何だろうということもまた。設定は近未来SFワールドなので、自閉症を治すという大きな選択があり、それをルウがどういう思考で最後の結論に辿り着くか。ここも圧巻。タイトルが素晴らしい事が全編通してわかりました。
読了日:12月20日 著者:エリザベス ムーン
庵堂三兄弟の聖職庵堂三兄弟の聖職
とても面白く読みました。死体から物を作る、というグロの話なのに、それよりも三兄弟のそれぞれのありようが面白く、またミステリ部分(三兄弟は三兄弟だったのか?)も最後まで心惹かれて。地図男より私、こちらの方が作品としてかえるかなあ。物語が終わる時に(もうちょっと読みたい)と思ってしまったもの、ぐっときて。
読了日:12月18日 著者:
イノセント・ゲリラの祝祭イノセント・ゲリラの祝祭
ま。読ませるのですが、作者の思いを小説で読ませられている、といった感じが私は強かったかなあ。あと会議室ロジック展開より外に出て色々あった方が私は好き。ただこのシリーズ最大の魅力は、近頃のニュースを彷彿とさせるところだと思いました。この続きがあるということを期待して。
読了日:12月18日 著者:海堂 尊
待つこと、忘れること?待つこと、忘れること?
自分がもし自分の本を作るとしたら。こういう装丁でやりたい!とつくづく思いました。装丁で惚れて買ったような本だから。内容も勿論金井さん独特のお料理とかお掃除視点があり楽しいけれどね。乙女心くすぐるわくわくのページめくりでした。水玉、チェック柄、ピンクの挿画が美しい・・・途中のお料理の話にすら、美学があり、石川淳、デュラスなどの本の話があり。もうそこここに美が溢れている本。
読了日:12月17日 著者:金井 美恵子,金井 久美子
地獄番 鬼蜘蛛日誌地獄番 鬼蜘蛛日誌
元花魁で遊女であった女が地獄に落ちて鬼蜘蛛になる。その生前の母子の思いがあり、そして壮絶な遊女回想部分が宮木あや子の『花宵道中』をふっと思い出しました。地獄のあれこれとか救いのなさとか。それがある一点でかっと開けているのが私にはとても面白く思いました。そこがまた蜘蛛なのでぺちぺちっと糸を出して登っていくところがリアルで。閻魔様に宛てた日誌という形式が秀逸。ただ、、、予定調和内で終わらずぶっ飛んで欲しかった、ラスト。表紙を読み終わってから見ると、感慨深いです。蜘蛛の糸もだけど、杜子春 の親子風景を思ったよ。
読了日:12月17日 著者:斎樹 真琴
文芸誤報文芸誤報
ま。媒体が媒体なので仕方ないのかもしれないけど、私を読みたい!!!という気持ちにさせてくれる書評では少なくともなかったかなあ。3冊チェックしたのがあったけれど。あと既読本については興味深く読みました。タレント本は同じ土俵でいいのだろうか・・・。最初の『文学作品を10倍楽しく読む法』に一番感動したというのがなんともかんとも・・
読了日:12月15日 著者:斎藤 美奈子
エンジン・サマー (扶桑社ミステリー)エンジン・サマー (扶桑社ミステリー)
美しいんだけど、この物語世界に私はなじめきれず、ひどく時間がかかった、というのが正直なところ。天使?系?薔薇色の年?旅の顛末は美しい言葉に彩られた世界でワンス・ア・デイとの触れ合いとか聖人になろうとする姿とか、またラストの仰天とか色々感動したところもあるのですが、あまりに寓意・象徴・暗喩が多く、私は幻想よりファンタジー世界要素を多く感じさせられました。
読了日:12月15日 著者:ジョン クロウリー
光
全てを失った三人の少年少女が、それぞれの暗黒を抱えて生きていく様が克明に描き出されていて、引き込まれました。最初の章と、次の章で全くつながりがないように見えて(これはあの人の成れの果てか・・)と想像の余地もあり、また三人とは別の一人の妻の心の陰鬱さも描き出されていると。暴力の連鎖とそこに横たう限りない絶望。そういうものを感じました。ただ、個人的には子供のあれは必然性がなかったように思ったのと、ラストの場面に至る夫婦の心の軌跡をそれぞれで更に出して欲しかったような気も。
読了日:12月15日 著者:三浦 しをん
太陽の坐る場所太陽の坐る場所
学生時代の奇妙なプロローグから何だろう?と思い。ずうっとある一人を待ち続けているクラス会の不思議さがよく最初わかりませんでした。これが段々ほどけてきて。そしてあることがある仕掛け、というのに気付いた時、わっ!と驚きました。この話、理解してなかったじゃない、私、と。出席番号で語られていく高校時代が痛く切ない。人が違うと見えてくるものも違ってくるのだと。登場人物一覧を作ってみたい。
読了日:12月15日 著者:辻村 深月
左岸左岸
右岸から読んで謎がいくつかあったのだけれど、それはこの左岸で解決。ああ・・こういう状況だったのね、茉莉ちゃん、と。茉莉の家族が崩壊してから何度も茉莉がそれを回想するその場面が良かったかな。私は断然左岸派です(話は表裏一体ではあるけれど)。ずうっと九は心に茉莉があるけれど、茉莉はもっともっと軽やかで奔放で自由なのね、というのも思いました。
読了日:12月13日 著者:江國香織
訪問者ぶたぶた (光文社文庫)訪問者ぶたぶた (光文社文庫)
山崎ぶたぶたさんシリーズ愛しているのでこれも楽しめました。担任の先生になったり、バーテンダーになったりのぬいぐるみのぶたぶたさん。心がなごみます。ぶたぶたさんを「えーーー」と思う人がいて、その人の自分で自分への突込みに笑いました。一番やっぱり驚くのは、ぶたぶたさんの家族かな・・私だったらば!
読了日:12月12日 著者:矢崎 存美
桃仙人 小説 深沢七郎桃仙人 小説 深沢七郎
昭和軽薄体の嵐山光三郎が、師匠としていた(オヤカタと呼んでいるが)深沢七郎。いつ嫌われるかいつ切られるかわからないのに、慕っていく弟子の気持ちが痛いほどわかりました。一般的に見れば変人なのだけれど、深沢さん。その想い出を語る弟子のまなざしに愛情を感じ、最後うるっとしました。日劇の舞台裏に行くところとか、一緒に農場で菖蒲を見るところとか。忘れられない場面に彩られているこれは確かに『小説』なのです。
読了日:12月11日 著者:嵐山 光三郎
ジーヴスと封建精神ジーヴスと封建精神
ウッドハウスは安定路線なので安心して読める。上質なユーモア、賢い執事ジーヴスと有閑青年ウースター卿のやり取りがにんまりするのは相変わらず。今回ジーヴスが気に入らなかったのは口髭とネクタイ。話は、恋愛の人の入れ替わりと真珠のネックレスの入れ替えという入れ替え物語。ああ・・冬の夜長にほのぼのと読むと楽しい楽しい!
読了日:12月11日 著者:P.G.ウッドハウス
別冊 図書館戦争〈2〉別冊 図書館戦争〈2〉
ま。柴崎ファンとしては、ラストで良かったねえ・・・と。ただ・・ストーカーの話って読んでいてあまり気持ちが良くない話ではあったけど。なんでこのシリーズ読んでると、渡る世間は鬼ばかりのシリーズを見続けてるのと同じ感覚を味わんでしょ・・・。
読了日:12月10日 著者:有川 浩
症例A (角川文庫)症例A (角川文庫)
精神科医と少女の葛藤の話と博物館の真贋の話とが交互に出てきて、最後合体するという練り上げられた話。多島さんって、読者を登場人物に感情移入させるテクニックが並外れていると。これだったら榊の視点に間違いなく読者はなっているわけです。ある『症例』をめぐって、榊、少女、臨床心理士の三つ巴が重なり離れまた重なる部分がすごいです。2000年のこのミスベスト9というのも納得。最後の方は、スピード感と畳み掛けがこれまた素晴らしい。キワモノと思っていて敬遠していてごめんなさい。
読了日:12月10日 著者:多島 斗志之
追憶列車 (角川文庫)追憶列車 (角川文庫)
これもミステリ、というよりは、情感を揺さぶられるような短編集。だからミステリ!こてこて!というのを期待すると違うかもね。この表題作、戦争の時のヨーロッパでの列車内での少年のほのかな恋愛の話なんですが。忘れられない1シーンが支えてるね、これを。ただ・・日本時代物が私は圏外なので、清水の次郎長とかはちょい辛いか・・・
読了日:12月09日 著者:多島 斗志之
不思議島 (創元推理文庫)不思議島 (創元推理文庫)
とっても面白かった。ミステリ部分よりも、人間の描き方とかこの大自然の島での恋愛とか、規模は小さいんだけどそこにこそ面白さがあるし。主人公が数学の先生で途中で相似と合同の話が出てくるのが全体と大きく係わってきているとこなんかも私のツボ。どちらかというと謎解きとかどんでん返しの部分より人間心理とかドラマ性とかそういう部分の方が面白いとは思うけれど。要は多島さん好きなんです、私。
読了日:12月09日 著者:多島 斗志之
どこから行っても遠い町どこから行っても遠い町
大変満足しました。商店街の日常の話なのですが、どの話にも一つはどきっとさせられる一部分があり何度も何度もそこを読みました。夜中に目を開けてふっと暗闇の中で自分の来し方を考えるような、そんな気持ちにさせてくれる作品。一見平穏に見える人々にある人生の儚さとか脆さとかが読んでいてじわじわと伝わってきます。ああ・・だけどこの本の良さ、説明が難しい。読んでみて、と言うしかない・・・
読了日:12月08日 著者:川上 弘美
白の闇 新装版白の闇 新装版
改行が少なく会話括弧もなく、びっちりだったので読みにくいか?と思ったがどうしてどうして。あまりのすさまじさと面白さにぐいっと引き込まれました。突然原因不明の失明が全世界を覆う。これだけの核で壮大な闇の寓話を構築しているというのが素晴らしいと思いました。人間の根幹を問うような作品。ただ一人だけ見えている女性がいる、と言う設定が滅茶苦茶怖かったしそこに価値もあると思いました。確かにこれ、蝿の王とかペストを思い出すわね。映画ブラインドネス楽しみに見に行きますっ!
読了日:12月07日 著者:ジョゼ・サラマーゴ
儚い羊たちの祝宴儚い羊たちの祝宴
とっても好き。真っ黒で最後の一撃の言葉がこちらに響いてくる短編集。語り口もそれぞれ違って面白いし、オチが例えうすうすわかっても一撃を楽しみに出来ると言う・・またこの本、別の推理小説をたくさん引き合いに出しているそういうところもマニア心くすぐります。最初の話の隠し扉の奥の本の共通項に驚いたり。好きなのは玉野~(これすごい)、北の~と表題作。
読了日:12月05日 著者:米澤 穂信
完全恋愛完全恋愛
お見事!最初のページから目を凝らしていないと全てわかりません。昭和史と恋愛とが融合しているし、昭和史事件が絡んでいるところ、3つの殺人事件がそれぞれ趣向を凝らしているところ(しかも最初の殺人は次の殺人で意味があること判明)にノックダウンされました。最後まで読んでまた読み返すと唸るところばかり。どんでん返しも楽しめました。
読了日:12月04日 著者:牧 薩次
金子國義の世界 (コロナ・ブックス 141)金子國義の世界 (コロナ・ブックス 141)
どこからどこまでうっとり。金子さんの部屋の様子とかオブジェ、古書、ランプ、ポスター、そして窓からの光の具合とか澁澤龍彦の部屋にかなり通じると思いました。途中の文章で澁澤さんとの交流が書かれているところも必読かなあ。しっかし・・・大のヴィスコンティファンであって、しかもあのヴェニスに死すのセーラー服まで持っていらっしゃるとは!
読了日:12月04日 著者:金子 國義
読むので思う読むので思う
時に厳しく時に穏やかな声で語られる本にまつわる話。全然知らない人の話でも荒川さんの手にかかると読みたいぞという気持ちにさせられるのは何故だろう。何より意外だったのは、町田康ファンなこと。握手を!
読了日:12月04日 著者:荒川 洋治
まいなす (ミステリーYA!)まいなす (ミステリーYA!)
ま。穴の中に落ちて未来を見てきたという男の子の発言が元であれこれと噂が・・・。(あの・・・中学生の女の子ってぬいぐるみに話しかけることをするんでしょうか、そもそも。)
読了日:12月04日 著者:太田 忠司
傍聞き傍聞き
とても好みの推理短編集。不可解な行動をピックアップしてなぜそうしたか、という心理が描かれているところが秀逸だと思いました。表題作は後半がわからずわかった時に(ああ!)と感動。あとラストの『迷走』も好みかなあ。
読了日:12月03日 著者:長岡 弘樹
草祭草祭
恒川作品の魅力って、地続きに普通の世界から異形の世界が広がっていて(もしかしてあるかも)と思わせてしまうところだと改めて思いました。謎が謎を呼ぶ美奥の世界のおぞましくそれでいて魅力的なことといったら。間に入った、美奥の過去話もまた引き込まれ。遠野物語、再読したくなりました。もおん!
読了日:12月03日 著者:恒川 光太郎
未見坂未見坂
雪沼~と同じ味わいで、穏やかな静かに暮らす人々が、あるしみじみとした『気配』とともにこちらに伝わってきて。派手さはないけれど、しみじみと心に残る小説でした。少年の目というのが多く、特に私が印象深いのは、心の波紋が広がる『消毒液』。『プリン』『なつめ球』も大好き。
読了日:12月03日 著者:堀江 敏幸
秘密のおこない秘密のおこない
私、蜂飼さんが初めてでエッセイでいいのかと言う気もしたけど、大変これ心にヒットしました。この人実年齢より上の人なのね、精神的に。日常を描く静かな筆致もうっとりとしたし、読書についてもしんとした中に骨があって。観察眼とか一瞬の時の捉え方もまた優れていると思ったり。絵の話は実際の絵が口絵とかに欲しかったなあとそこだけちょっと思ったりもしましたが。
読了日:12月02日 著者:蜂飼 耳
右岸右岸
ま。
読了日:12月02日 著者:辻仁成
夜の光夜の光
高校の天文部のばらばらの4人の視点の物語。スペシャルと片道切符が良かったかな、ミステリとしても。ただ・・戦場の概念になじめなかったのとゲージのハニー言葉は、とかラストの一編は、とか色々突っ込みたいところもあり・・・
読了日:12月01日 著者:坂木 司
1/2の騎士 harujion (講談社ノベルス ハF- 1)1/2の騎士 harujion (講談社ノベルス ハF- 1)
ま。ファンタジー入りのミステリで自分にしか見えない騎士がついていてくれる、というこの根本が私は苦手だったので、乗れる人が羨ましい限り。普通の学園ミステリじゃ駄目?と何度も何度も思いました、読んでる途中で(だからそういう人は退出ゲームを読めということになるんだな、きっと)
読了日:12月01日 著者:初野 晴

読書メーター