2009.02.27 魔法の玩具店
魔法の玩具店

評価 4.9

タイトルからほのぼのファンタジーと思っていたら、腰を抜かした。
何が魔法の玩具店だ!
でもそれがまた私には面白かったのだった。
邪悪な物語、と言ってもいいだろう。
なんだか現代版青髭と言った感じがした。

最初の章だけいかにもほのぼのとしたリッチな大人になることに怯えた思春期の女の子物語で始まる。
自分の成長していく体を見てうっとり。
結婚しないまま死んでいくのは嫌だと夢想して。
ここら少女路線なのである。
ここで暗転。
富裕な両親が死に、一気にこの少女の弟妹は、普通の玩具店の親戚の家に引き取られることになるのだった。
ここには専制君主のようなマニアックな玩具店店主。
その奥さん
奥さんの弟二人
が同居している。
ここに少女の家族3人が加わるわけだ。
玩具ということと、人間と言うことを同質に扱っている玩具店店主の叔父の姿が異様であり、そして劇をさせようとしているその姿もまた映像のように残っていく。

覗き穴、性へのいざない(その弟の一人から)、猛烈な獣のような臭い。
こういうのから、少女の破瓜への不安感が読者にも伝わってくる。
揺らめくような彼女の心持ちが広がっていくのだった。
ここで隷属しているような奥さん(しかも言語障害になっていて言葉が今のところしゃべれない)も暗示的だ。

このラストに驚いた。
この一家の秘密と言うのは・・・・・

以下ネタバレ
・奥さんと弟の一人は近親相姦であった