平ら山を越えて (奇想コレクション)平ら山を越えて (奇想コレクション)
(2010/07/10)
テリー・ビッスン

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評価 4.5

9編入っていて、とても好みのものと普通のものとくっきりと分かれた。
世界のあれこれに対しての風刺のようなものも多かった。
ファンタジックな味わいの前作の方がどちらかと言うと好きだと思った。

表題作は、トラック乗りと少年が車で旅をしていくというノスタルジックな味わいを持っているものである。過去をトラック乗りが思い出していき、少年がそのトラック乗りの過去を彷彿とさせるような行動をするのがラストで分かる時にはっとする。

好きなのは、少年達が競技場を飛行場として空を飛び、異次元にいって戻ってくると・・・という話のちょっとだけ違う故郷
これは背中の曲がっている障害者の女の子が元の世界にいる、というところがミソとなっている。
なんて心温まる話なんだろう。
またマックたち、は力強い作品だった。
インタビューのみで作られていく一つの風景と、そこで行われているある復讐が浮き彫りになっている。

異色作らしいけれど、ネアンデルタール人との接触を語っていくスカウトの名誉も案外好きだった。

また天使の翼を持って生まれた子供を持つ若夫婦の物語ジョージもまた心がほんわかしたのだった。
ラスト妹が生まれるところまで一気に読ませたのだ。

謹啓は現代の姥捨て山っぽい話だと思った(召集令状が来る、年寄りに)