title="残酷な王と悲しみの王妃">残酷な王と悲しみの王妃残酷な王と悲しみの王妃
面白い!怖い絵とかの一連の中野京子の絵の本と通じているところもあるけれど、プラスαがあるので相変わらず読ませます。あと、私自身が何度も語ってもらわないと忘れちゃうから、繰り返しが苦にならないと言うかありがたいと言うか。とてもわかりやすくヨーロッパの王朝を解説してくれていて、しかも系図と写真まであるので、それはそれは色々思うのです。王妃といえども苦労が絶えず、暴君と言われる王様もまた苦労が絶えず・・・・。しかし最初の話のメアリー・スチュワートの首切りシーンは死んでも嫌だな(あ、死んじゃったらわからないか)
読了日:11月30日 著者:中野 京子
タイニーストーリーズタイニーストーリーズ
もうちょっと長い話(短編であっても)の方が好みのような気もするけれど、やっぱりぎゅっと濃縮された山田詠美がここにいるので満足。ただ内容的にはすごく好き!と普通程度と分かれるかも。おとぎ話風の話よりも、いかに山田詠美らしさ溢れている作品(GIシリーズとか)が好きかも。
読了日:11月30日 著者:山田 詠美
マグヌスマグヌス
どこに行くかわからない小説。そして最後に読んでよかったと思われた小説でもありました。哲学的な部分もあり、断片(章)が唄や注記で縫い合わされていく作りも心憎いばかりです。ナチのおぞましい医者を父に持った幼い男の子が、ある時期の前からの記憶を失っている・・名前無しというのが一つの大きなテーマであり、成長しながら様々な名前を獲得しそして捨てていく様が実に読ませました。自分とは何か。自分のありようとは何か。ルルフォの傑作小説とも地下茎のようなところで繋がっていました。後半の衝撃的なある出会いから先も読ませるね。
読了日:11月30日 著者:シルヴィー ジェルマン
ふがいない僕は空を見たふがいない僕は空を見た
第一章のエロさ加減にげんなりしかかっていたのですが・・この小説最後まで読まないと良さがわかりません。大好き!連作なのです、そして後半に行くにしたがってぐいぐい力が出てくる不思議な小説なのです。性描写に目が奪われがちだけれど、そこよりも人の心の動き、繊細さ、切なさ、必死に生きていこうとする少年の健気さのようなものがぐっと心の地平に広がってくる話でありました。特に底辺の人が住んでいる団地から抜け出す手助けをしてくれた田岡さんが好印象。また最初が「性」で始まり最後が「生」で終わると言う心憎い小説でもあります。
読了日:11月29日 著者:窪 美澄
第二音楽室―School and Music第二音楽室―School and Music
うん、音楽を通じた子供の話で、児童文学との境目っぽいね、大人が読んでも十分耐えうるけれども。裸樹がイジメの話なのでちょっと辛くて。私が好きなのはデュエットの初々しい二人の物語かなあ。
読了日:11月29日 著者:佐藤 多佳子
100歳の少年と12通の手紙100歳の少年と12通の手紙
童話のようなお話。最初から結果がわかってる話なので、読むのがいかにも辛いのですが。1日に10歳年をとる計画というのが楽しいし、プロレス話も楽しいし。「嘘」というのをあえてわかって使っているオスカー君に涙涙でした。ラストのローズさんの手紙にもぐっときました。
読了日:11月29日 著者:エリック=エマニュエル・シュミット
黒と愛 (ハヤカワ・ミステリワールド)黒と愛 (ハヤカワ・ミステリワールド)
作者ファンなんですが・・・・。最初から中盤までは謎に満ち溢れゴシックめいていてとてもとても面白く読みました。一体この体は何だろうと。黒という少女は何だろうと。なのですが、途中で悪夢のような世界に行き、最後の方でこれはあり?という世界で。私はとても微妙、ご・・ごめんなさい・・・。
読了日:11月29日 著者:飛鳥部勝則
夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです
思いのほか面白かった!それぞれの作品を読んでいると、どういう状況で書かれどういう思いで書かれていたかというのがよくわかります。だから小説を読んでないでいきなりこれっていうのは面白くないかも。もう一度これを読んで作品を読んだらまた違う味わいが楽しめるかなあとも思いました。作者ならではの言葉の数々に魅了されました。英訳する人が3人いるんだね・・・・(ただ、インタビューなので同じような文章が多いのがちょっと難点かも)
読了日:11月29日 著者:村上 春樹
密姫村密姫村
隠れ里物語っぽいので好みかなあと思って(あと作者が好きだから)読んでみました。壷のあたりは大好き。じゅるじゅるじゅる・・・・。だけど、村の秘密の真相が早く出すぎだと思いました。もっと秘密を保ちながら色々あったら面白かったのに。
読了日:11月29日 著者:乾 ルカ
バッキンガムの光芒 (ファージングⅢ) (創元推理文庫)バッキンガムの光芒 (ファージングⅢ) (創元推理文庫)
ラスト。あー素晴らしい三部作!ラストどうやって締めるんだろうと思ったら、いかにもいかにもイギリス!これ以外ないだろうという締め方。この巻は今度は、時間がずれていないで追いかけるような二人の語りなのです。ユダヤの宗教儀式とかを垣間見たり、またカーマイケルの果たした役割というのがここでとてもよく出ていると思いました。1はこのためにあったんだなあとまで最後思ったもの。1のやりきれなさの最後もここですっきりいたしました。ブラボーファージング!!
読了日:11月29日 著者:ジョー・ウォルトン
暗殺のハムレット (ファージングⅡ) (創元推理文庫)暗殺のハムレット (ファージングⅡ) (創元推理文庫)
この巻、抜群なのです。三冊全部面白いけれど特にこれが面白い。なぜなら独特の演劇論もあり、また一行一行に驚きがあり、更に語りがまた二人の語りなのですが、これが片方は真相がわかっている片方はわかっていない、つまり読者はわかっている側という作りなのです。ヴァイオラという名前でまず(シェイクスピア!)と思うと姉妹が・・・・。また突然ヒムラーの奥さんが姉妹の一人とか、前の巻に出てきた人のなくなった奥さんが姉妹の一人とか、まあそこここにつながりが!ヒトラー本人まで登場でわくわく・・ゼロ時間へみたいだね。
読了日:11月29日 著者:ジョー・ウォルトン
英雄たちの朝 (ファージングI) (創元推理文庫)英雄たちの朝 (ファージングI) (創元推理文庫)
歴史改変物と聞いていたのですが、この話、途中までどういうことになっているのかよくつかめません。この世界は一体?イギリスは一体?ルーシーと言うユダヤ人と結婚した女性と、カーマイケルと言う殺人事件を担当する警部補との二人の語りがあります。徐々にわかってくると、ナチスと講和条約を結んだイギリスが浮かび上がり、ヨーロッパ事情もわかってきて。更にこの話で殺人事件が起こるのですが、これがのちのちの大きな伏線となります。だからこの一冊だけでは評価できません。とてもとても面白い物語。
読了日:11月29日 著者:ジョー・ウォルトン
嘘をつく舌 (ランダムハウス講談社文庫)嘘をつく舌 (ランダムハウス講談社文庫)
微妙・・・最後見つけられなかったらどうするつもりだったんでしょう・・・ヴェネツィアの劇場のような町の雰囲気がプラスされているのでそこは評価して、あと、主人公がなぜここに来ることになったかと言うところと彼特有の思考回路も面白かったのですが。ハイスミス大好きだけども・・・・
読了日:11月29日 著者:アンドリュー ウィルソン
ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)
人によって読み方違うと思うけれど、純愛物語と若い頃は読んだのだけれども、今読むと「煌く青春への惜別の賦」と読めました。この時代特有の匂いを持った、切ない物語だなあ。
読了日:11月29日 著者:村上 春樹
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)
何度目かの再読。やっぱり冒頭の草原部分は全てが完璧と言えるほど美しいし読ませる場面だなあ・・・
読了日:11月29日 著者:村上 春樹
わたしは英国王に給仕した (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)わたしは英国王に給仕した (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)
語り口を楽しむ小説でした。こういうのを語り部に語ってもらったら楽しいだろうなあ・・・。最初の最低生活から(おばあちゃんが人が捨てた服を拾って洗って生活を立てていた)機知と機転でどんどんお金を貯めていく主人公・・・・だけど成り上がりの単純な物語ではなく、そこに含まれている人生の苦さみたいのもじわじわと感じたのでした。にしても英国王に給仕したってこういうことだったのね!
読了日:11月29日 著者:ボフミル・フラバル
卵をめぐる祖父の戦争 ((ハヤカワ・ポケット・ミステリ1838))卵をめぐる祖父の戦争 ((ハヤカワ・ポケット・ミステリ1838))
滅茶苦茶面白い!こういうホラ話的な作りのミステリは大好物なので、最初から最後までぐいぐい読んでしまいました。卵を探す話でもあるけれど、途中の人肉食いとかチェスシーンとかエピソードの一つ一つがくっきりと描かれていてそれはそれは読ませます。またコーリャとレフと言う対照的な二人の友情と成長ぶりが何と言っても胸を打ちました。そしてラストの一行ににんまり。これが最初の方の(なぜこれが描かれてるんだろう?)というところにつながるんだなあとはたと膝を打ったのでした。ベニオフははずれがないね。
読了日:11月29日 著者:デイヴィッド・ベニオフ
英仏文学戦記―もっと愉しむための名作案内英仏文学戦記―もっと愉しむための名作案内
どんどん机をたたきたいくらいに面白かった本。知的刺激に溢れかえっている本でもありました。英文学仏文学の代表作を闘わせるという試みでありながら、決して学術的ではなくわかりやすい魅力的な対談で語られていて思わず引き込まれました。お互い自分の分野以外のところで知ったかぶりをしない点も非常に好感が持てました。これを横において再読、または未読のものをつぶしていきたいなあという意欲に駆られました。特に「赤と黒」談義が楽しいね。
読了日:11月29日 著者:斎藤 兆史,野崎 歓
ズリイカ・ドブソン (20世紀イギリス小説個性派セレクション)ズリイカ・ドブソン (20世紀イギリス小説個性派セレクション)
思った話と全く違ったのですが、とても面白く読みました。ズリイカが女性の名前というのにのけぞりましたが、まず。タカビーなズリイカがもてもてだけど唯一彼女にふん!とした公爵が憧れの人と思い込んで、と恋をしたらば、結局その公爵すらズリイカにゾッコンという・・・まあこれだけもてもて女の話でラストとんでもないカタストロフィーが待っているとは誰も予測がつかないでしょう。途中の石像の呟きとか、も面白くこの話に振り回される快感がありました。幻想と現実が見事に調和している悲しいけれど読むと幸せなお話。
読了日:11月29日 著者:マックス・ビアボーム
タイムスリップ紫式部 (講談社ノベルス)タイムスリップ紫式部 (講談社ノベルス)
もうもう馬鹿馬鹿しい(褒めてる)。タイムスリップと言っても、心だけいっちゃう、それも紫式部にという設定で、しかも友達もきちゃう(これまた心だけ)というのも緩いんだけど、そこがまたこのシリーズのいいところであって。一気に源氏物語を読んだ気になれる一冊でした。ぐっと古典が身近になるかも。好きよ、鯨本。
読了日:11月29日 著者:鯨 統一郎
幻視時代幻視時代
高校生青春物語、としてなら面白い部分もあるんだけど、ミステリとしては最後の方にならないと機能してない気もしました。「死んだはずの人が幽霊としている」というこの事実がどう開かれていくか。そのあたりちょっとつめが甘いかなあという感じも。西澤保彦の良い意味でも悪い意味でも「濃さ」が希薄だよね。濃いほうが個人的には好き。
読了日:11月29日 著者:西澤 保彦
往復書簡往復書簡
手紙で進んでいくミステリというのは珍しくないと思うのですが。最初の話、どうなんだろう、なんでわからなかったんだろう、と疑問が最後まで残りました、私は。インパクト的に悪くはないけれど普通・・・かなあ・・・
読了日:11月29日 著者:湊 かなえ
アルバトロスは羽ばたかないアルバトロスは羽ばたかない
一作目から格段の進歩!!!とても面白かったです、最後の仕掛けにも驚きましたが、途中のエピソードが一つ一つそれはそれは良かったのです。特に、サッカーの話(全く見えなかったのですが最後わかった時に感動!)はすごかったなあ・・・。養護児童施設が絡んだ話なので前作はそれに読者が慣れないのと、そちら寄りの話だったのでミステリに目が向きにくかったのです、十分子供たちの境遇だけでも話になってしまうから。今回はそれをうまく利用して高校に焦点をあて「文化祭の時の校舎からの飛び降り」の話が基軸のお話。エンデの言葉忘れません。
読了日:11月13日 著者:七河 迦南
墓場の少年  ノーボディ・オーエンズの奇妙な生活墓場の少年 ノーボディ・オーエンズの奇妙な生活
出だしの一家惨殺からただ一人墓場に逃れた男の子が墓場で育てられる、という途中まではもうノリノリで読んで行ったのですが。途中からやや失速・・・面白いんだけど、どこかで見た、とかどこかであった、とか。(王道なんだろうなこういうのがファンタジーの)と思えるような話が繋がっていって。更に対決場面がちょっと短いかなあ・・・ただ、あの人が実は、という場面には腰抜かすほど驚きました。
読了日:11月13日 著者:ニール・ゲイマン
太陽が死んだ夜太陽が死んだ夜
普通。ちょい詰めが甘いかなあ・・・・全寮制の女子寮とか高校生活とかそのあたりは面白かったし、女子の描き分けも秀逸でした。ただ3つの事件の絡まりあいがぎこちないし、犯人の動機がなんだか理解しがたいし、ハラキリが日本人と言われるところで既になんだか・・・となんだか、と思うところと疑問のところが多々あった感じで。第二十回鮎川哲也賞受賞作。
読了日:11月13日 著者:月原 渉
ツリーハウスツリーハウス
読んでよかった!と思えるようないい話でした(そりゃあ角田光代だし当然だけども!)。一見一つの家族のルーツの物語でクロニカルで昭和から平成の時代背景とかもある物語なのですが。その裏にこの家族の「逃げの物語」がどおんと聳え立っているのです。後半ある出来事から全員が自分を責め家族を責め心に何かを背負って生きていくというところも非常に厚みがある物語でした。爺ちゃん婆ちゃんの物語がツリーのように家族全員に繋がり広がっていく・・・こういうのを書かせたら角田光代の右に出るものはいないと思いました。家族を考えるわね、皆。
読了日:11月13日 著者:角田 光代
なぎなた (倉知淳作品集)なぎなた (倉知淳作品集)
ま、なんだけど「闇ニ笑フ」はいいかなあ・・・・
読了日:11月13日 著者:倉知 淳
こめぐら (倉知淳作品集)こめぐら (倉知淳作品集)
ま。倉知さん好きなんだけどなあ・・・・
読了日:11月13日 著者:倉知 淳
ピスタチオピスタチオ
大好きな一冊になりました。スピリチュアルな傾向に行きそうで行かない、ここらが非常に巧いところだと感じました。棚というライターがアフリカに行くまでに犬の健康がどうしたこうしたと色々あるのですが、そこすら後半のアフリカ話に引き寄せられていくのです。生と死がくっきり分かれている現代日本のような世界ではない曖昧な独特の世界アフリカ。更に自然と人間の境界線も曖昧になり徐々に溶けていくようでした。染み渡るような物語に自分が浸れたのが嬉しかった。最後の話も私が必要、いや私を必要としている物語なのかもしれないと思ったり。
読了日:11月13日 著者:梨木 香歩
ミステリ・オールスターズミステリ・オールスターズ
好き嫌い、というのが分かれる作品集でした、私にとっては。一番すごいと思ったのは北村薫の「続二銭銅貨」。勿論、乱歩作品を踏襲しているのですが、とてもよく出来ていると感心しました。また好みだったのは飛鳥部勝則の「羅漢崩れ」。道にばらばらの死体が転がっているという話から、ホラーと幻想につなげるところなど、本人の力いかんなく発揮というところで評価。また柄刀一のレシート話も楽しいかなあ。ただ、バカミス系統になると・・・もうここは全く受け付けないものがあったりして・・・お風呂話の中のあれは・・・あまりに・むぅ・・・
読了日:11月13日 著者:
Fの肖像―フランケンシュタインの幻想たち 異形コレクション (光文社文庫)Fの肖像―フランケンシュタインの幻想たち 異形コレクション (光文社文庫)
トップの吉川良太郎の「青髭の城で」ではヨーロッパ中世とフランケンシュタインの実に面白い融合の話がミステリのように描かれていて面白かったです。瀬名秀明作品のルリユール話も切なくノスタルジックでとても良かったんだけど、何と言ってもよかったのが間瀬純子の「野鳥の森で」。冒頭が「わたしの子供たちはどうしてこんなに早く歳を取ってしまうのだろう」という魅惑の冒頭であり、更にこの異形の病棟が何か、侍女は何か、子守女は何かと最後にわかった時に驚愕の嵐でした。うまいなあ・・・こういう世界観作りがと感心しました。
読了日:11月13日 著者:
ロードサイド・クロスロードサイド・クロス
期待を裏切らないジェフリー・ディーヴァー。今回はネットが中心話題なので非常に鬼気迫るものがありました。悪意の連鎖が続いていくところなどわくわくしました。またURLが実際に存在しているのでそれを調べていってそこでも楽しい読書でした。キャサリン・ダンスのオンとオフの使い分けとか、彼女の母親の問題とか、細かく人間関係も書かれ心理描写も優れているのでぐいぐい引き込まれました。また、どんでん返しがちょこちょこと顔を出し、更にどっかんが待っていると言うお楽しみもまた!でもまさかディーヴァー作品で攻殻機動隊が出るとは!
読了日:11月13日 著者:ジェフリー・ディーヴァー
海炭市叙景 (小学館文庫)海炭市叙景 (小学館文庫)
好きだなあ・・この連作小説。一章と二章に分かれているけれど特に連作になっている一章が秀逸でした。炭鉱が閉山となり、海と山のある田舎の光景が茫漠と広がる中、そこで必死に人間としての営みを送ろうとする人々の姿を残酷なまでに映し出していきます。それは時に優しい眼差しであり時に氷柱のように厳しい現実を見据える眼差しであり。泥臭いのです、話そのものも決して明るくないし。でもここにあるのは人々の絶望ばかりではなく、遠くに仄かに希望が見えるのです。だから生きていけるのだと。「雪沼とその周辺」と同系だけど、味わいは違う。
読了日:11月13日 著者:佐藤 泰志
晩夏 (創元推理文庫)晩夏 (創元推理文庫)
泣くほど良かった一冊。私の琴線に触れまくりで、ある一つの青春の終わりというのを肌でびしびし感じ取りました。ミステリ部分を強く求める人にははっきりと向いていません。それよりも、青春の甘酸っぱさ、人を恋する気持ち、何よりも「大人の女性になる前の少女の寸止め」の造型が素晴らしかったのです。その時にしかない一瞬の美しさけだかさがこちらに伝わってきました。また病床のいとこ、加えて大人の男性唐沢と魅力的な男性も登場し、ある種の禁忌を秘めつつ物語の美しい進行に胸弾ませたのでした。晩夏、なんだねえ・・(しみじみしてる)
読了日:11月13日 著者:図子 慧
マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉
改訂する前を読んでないでいきなりこれだったけど、ごめんなさい、読むべき人間じゃなかったみたい・・・・。戦闘場面が読むのが苦しすぎた・・・。悪漢の描き方とか、信頼できるウフコックとの関係とかカジノ場面とか(やや長いものの)プールでのアクセスとか面白い場面は多々あるものの・・・。
読了日:11月01日 著者:冲方 丁

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