・分野別にしてみました。
・日本と海外を分けてみました。
・今年だけではなく過去に出た本でも、今年私が読んだ本も順位に入れました。
・ミステリで「音もなく少女は」「ノンストップ!」「愛おしい骨」も読みましたが、さほどヒットしなかったので割愛しました。愛おしい骨はミステリ小説として悪くはないのですが 、好みで圧倒的に沼地の記憶とかファージングでした、私は。
・素人の文章ですがそれなりに気を遣って書いているので、文章の無断転載をしないでください。

全ての総合順位(海外日本を合わせて)は最後につけました。
12月27日分までです。


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ミステリ(日本)
1.シューマンの指(ミステリにくくるにはどうかと思うが。幻想と言ってもいいんじゃないか。全篇に流れるシューマンの音楽と実に意外な結末が忘れがたい余韻を残す)
2.落ちる(多岐川恭の作品を今頃・・・非常に巧みでありこれだけの作品があったのかという驚きとともに読み終えた)
3.マリア・ビートル(疾走感溢れていて、新幹線って次の駅まで密室なんだというのを改めて思う一冊。会話がとにかく優れている)
4、アルバトロスは羽ばたかない(前作から格段にジャンプアップした作品。どの短篇も素晴らしいと思っていたけれど、最後の大団円で、大きな最後の一撃が。がーん)
5.神の棘(大好きな世界・・・ただただこの世界観にうっとり)
5.悪の教典(悪の造型が激しくそれがまた教室の教師であるという泣きたいような事実が胸を奇妙に打つ)
5.貴族探偵(貴族が謎を解かない、このタイトルなのに・・・隻眼より私はこちらが好き)
8.叫びと祈り(特に最初の砂漠の話が秀逸)
9.殺戮にいたる病(知らなかったから、驚いたのなんのって・・・)
10.ハサミ男(知らなかったので、ラスト昏倒。何度も読み返した)

ミステリ(海外)
1.沼地の記憶(過去への強い思いとじわじわと書かれる狂気の様がやるせない。)
2.ファージング三部作(2がダントツだけど、1がなければ2はなく、2がなければ3がなく。というようにそれぞれが全篇繋がっている大作。歴史改変をエンタメにした技に注目したい)
3.陸軍士官学校の死(ポオ好きならたまらなく面白く、全くポオに興味がなくても面白く。青年ポオの造型が素晴らしいのです、あとサプライズも文体模写も)
4.卵をめぐる祖父の戦争(幸せな気持ちになれるミステリ。卵を探してきなさい!の命令の元に行く二人の友情物語でもあり。ティム・バートンに映画化して欲しい)
5.ロードサイド・クロス(ディーヴァーなので定番だけど、やっぱり読ませるディーヴァー。今回ネットの話でネットに作中の偽ブログがあるのでそれをあわせて読むとさらに楽しい)
6.ラスト・チャイルド(声を上げて泣きたくなった。けなげな少年の気持ちが伝わってきて)
7.これより先怪物領域(レンデルはすごいなあ。どうやっても面白くミステリを構成するから)
8.パリから来た紳士(カーのこの短篇集で、特に表題作、一読後忘れられない)
9.修道女フィデルマの洞察(初めて読んだけど、賢いフィデルマがさりげなく解いていく謎の数々が実に謎解き的に納得できた)
10.エアーズ家の没落(だからどうしたんだ!というのを考えるのが好きな人には吉)
10.殺す者と殺される者(記憶の欠落ということから始まる不思議な現象の数々・・というのが読ませた)

一般小説(日本)
1.少女外道(どの話もピントが合っている、ずきっとするピントが)
2.小さいおうち(よく出来ている上に、最後にびっくりのサプライズが。表紙をしみじみと見た)
3.海炭市叙景(人が生きていくうえの絶望、はかなく見える希望、を一つの街を通して切り取っている影絵のような物語)
4.ひそやかな花園(ツリーハウスと随分角田光代は悩んだけれど、謎の開き方がよかったので、ひそやかな~に。あと忘れがたい言葉もここにあるのでこちらに)
5.1Q84BOOK3(毀誉褒貶が激しいけれど特に3は。必然だったと思う3が出来たのは。とても感動したし)6.晩夏(タブーというのがほの暗く見えるのでそこが例えようもなく心地良いミステリでもある。でも一般小説に入れたのは、ミステリ部分より普通小説部分に感動したから)
7.竜が最後に帰る場所(鸚鵡の話が特に好き。どうしてこういう発想が出るんでしょう)
8.ピスタチオ(梨木香歩ワールド全開の話)


順番がつけられない小説
・歪み真珠
・夢の遠近法
(山尾悠子はそれを人と比べるということを拒絶している、一つの大きな山だと思うのでここに)

一般小説(海外)
1.サラの鍵(この鍵という言葉だけで最後に涙。ナチ物なのだが生半可な物語ではない)
2.ジェイン・オースティンの読書会(とてもいい気分になれる小説。全部読みたくなること請け合い、オースティン小説を)
2.レイチェル(ミステリなのかもしれないけど、人間模様が非常に面白かったので。レベッカ同様(以上?)面白い)
4.時の地図(一種SFなんだけど、それがなかなかわかりにくいエンタメ小説でもある)
5.ミスターセバスチャンとサーカス団から消えた男の話(何だろう何だろうと引っ張っていく話の力はすごい。)
6.善良な町長の物語(町長さんの不思議な恋物語でハッピーに)
7.リヴァトン館(メイドの見た階級社会の物語なのだが、サスペンスにもなっているという・・・)



幻想小説(海外)
1.ペドロ・パラモ(夢の話と思っていると実に驚愕の展開が待っている)
1.やし酒飲み(読んでいてこちらも酩酊してくる)
1.夜鳥(これはね・・・もう幻想じゃないのかもしれないけど恐怖とおぞましさと夜の夢のようなものの混合体。プラス謎と意外性に満ち満ちている。)
4.フリッカーあるいは映画の魔(ミステリ好きにも映画好きにも嬉しい作品であると同時に、幻想の趣もたっぷりとある)
5.エクスタシーの湖(混乱につぐ混乱だけど、真夜中に海がやってきたと続けて読むと見えてくるものがある)
6.日向で眠れ・豚の戦記(日向で眠れの方が面白い。妻を精神病院に入れた男の話だったのに、妻が出てきてからねじれていく様が読ませる読ませる、結論よりもそこに至る道筋が面白い小説)
7.この世の王国(ハイチの史実を踏まえながら、祈りのようなものまで感じた小説)
8.ヴィクトリア朝の寝椅子(こういう展開になるとは思っていなかった寝椅子。驚きとともに)
9.砂の都(絨毯売り、砂の都、溢れ出るイメージに翻弄され)
10.フェルナンド・ペソア最後の三日間 (タブッキの独特の文章で、ペソア最後の日々が綴られている)
10.ある遭難者の物語(GGマルケスだと遭難の話もこうなるのか)

エッセイ・評論
1.英仏文学戦記(斎藤兆史と野崎歓それぞれの視点の食い込み方に魅了された)
1.夕暮の緑の光(そっと横に立っているような野呂さんの文章の佇まいが抜群)
3.ケンブリッジ・サーカス(柴田元幸エッセイはどこから読んでも面白い)
4.東京大学で世界文学を学ぶ(刺激的な一作。辻原登は小説だけではなくこういうのもいい)
5.図説密室ミステリの迷宮(労作だと。密室の図が各話についているというところがかえるし、思いがけないミステリもまた発見。)
5.澁澤龍彦ドラコニアワールド(図版と写真も素晴らしい)
7.幸福論(春日武彦の文章はいつ読んでも刺激になる)
8.自分だけの一冊北村薫のアンソロジー教室(新書でもこの内容の厚みといったらどうだろう)
9.お好みの本、入荷しました(桜庭一樹の読書はいつも後追いしたくなる文章だ)


アンソロジー
1.ポーに捧げる20の物語(どれもこれも面白い一冊なのだ。ポー好きにはたまらない)
2.短篇コレクションⅠ(池澤夏樹編集の一冊。集結した作家にハズレなし)
3.異形ミュージアム(1)時間怪談傑作選妖魔ヶ刻(とてもよく出来た時間怪談の集合体)
4.物語の魔の物語ー異形ミュージアム(2)メタ怪談傑作選(メタの話を味わえる一冊)

新人
1.陸軍士官学校の死(次が本当に楽しみ)
1.叫びと祈り(今年のミステリの一冊でもあり、新人の驚愕すべき一冊でもある)
2.背中の記憶(懐かしい記憶の底をさらってくれるような一冊)
3.ポジティブシンキングの末裔(わけわからないながら面白さは各所にあって次を読んでみたいと思わせる一冊)

総合(海外)
1.沼地の記憶
2.サラの鍵
3.ペドロ・パラモ
4.ポーに捧げる20の物語
5.砂の都
6.短篇コレクションⅠ
7.ファージング三部作
8.陸軍士官学校の死
9.夜鳥
10.レイチェル
番外・やし酒飲み

総合(日本)
1.シューマンの指
2.少女外道
3.英仏文学戦記
4.小さいおうち
5.マリアビートル
6.叫びと祈り
7.夕暮の緑の光
8.1Q84BOOK3
9.海炭市叙景
10.竜が最後に帰る場所