キミは知らないキミは知らない
(2011/05)
大崎 梢

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評価 3.8

合う人は合うんだろうなあ・・と羨ましい。
最初の方で、学校で若い非常勤講師の先生との出会いと別れが描かれている。
じゃあ、学園物か、と思っていたら、あれよあれよと言う間に、主人公が事件に巻き込まれていく。
ただ、ジェットコースター小説と言うには、あまりにごちゃっとしている。
すとんすとんと話が頭に入らない。
パズルがぴたっと合っていく爽快感はない。
登場人物表は是非欲しいし、また、あったとしても人が出てきすぎだと思う。
事件がこれだけ起こってるのだから、消化不良になる。
また主人公の行動がいちいち腑に落ちず、なんでこんな行動をするんだ!と歯痒かった。
とんでもない行動こそが面白いのだ、と言われれば返す言葉もないのだが。

・自分の父がかつて焼死したと言う事件があり、それは事故死と思われていたが実は違う。
・父と一緒に死んだ女性がいた(え?)
・先生を探しに行ったら、そこにいたのは自分が見たのとは仲間に囲まれた別人のようなイケテル先生であった(いくら好きでもこんな行動する?)
ここまででも、先生を探しに行くってそんな突然するもの?いくら思いがあっても?という疑問が出てくる。
先生も見つけられてからの行動が何だか不可解だ。

そして更に
・拉致される(ありえる?携帯で警察に電話しないのか)
・突然そこである屋敷に連れ込まれ、着物を着せられ孫娘と言われる(ありえる?着替えさせられると言うのが?)
・蜂の襲撃?(この真相はなんだったっけ?)
・そこから逃げ出す(この後、この爺様は出てきたんだっけ?)
ここらで、あまりの展開の速さに、主人公ともども、唖然とする。

更に更にここから
・隠れ里のような村に突然行くことにする(なんで帰らない?)
・行き場所を指示する東京の父の同僚(ここまでで敵味方がわからないのになぜこの人を無条件に信じる?)
・村でまたしても逃走(ここがなんだか鶴の恩返し的な昔話っぽい)
・巫女争い?(また新しい大きな一族の名前が・・・更に話が混乱)
・銃?(え?)
・事故の真相(え?え?)
・誰が誰の子供で誰が誰の本来は後継者かというのがわかる
怒涛の展開だが、あまりにテンコ盛りで、もう最後、真相はどうでもいいとすら思えた。
敵味方入り乱れていて、そこはよく読んで行けばわかりはするけれど、そこまで魅力的にも思えない。
更に、これはどうなったのか、というのが投げ出されていて、全てが落ちない。
ラストは光明が見えたのだが・・・・