2013年2月の読書メーター
読んだ本の数:18冊
読んだページ数:5596ページ
ナイス数:229ナイス

何者何者感想
思いもかけず、と言ったら失礼?とても面白かったーーー。現代的なツイッターとかフェイスブックの危うさのようなものもすごくわかるし、就職活動をしている学生達のお互いの距離感とか焦りとかそれも痛いほどわかりました。 が、私の面白いと思ったのはそこではなく、後半で明らかになる語り手の見え方、なのです。最初の方から違和感があるのですが、それが何かわかりません。そして後半のある一点でがっとわかる、驚きの作り方がとても巧く何者の使い方も魅力的でした。シューカツ小説と言うより人の悪意のあり方も見せてくれたように思います。
読了日:2月28日 著者:朝井 リョウ
あの夏、エデン・ロードで (新潮文庫)あの夏、エデン・ロードで (新潮文庫)
読了日:2月28日 著者:グラント ジャーキンス
孤児の物語 I (夜の庭園にて) (海外文学セレクション)孤児の物語 I (夜の庭園にて) (海外文学セレクション)感想
堪能。千夜一夜を思うのは誰しもだろうけど(話が内包しているので)、こちらは、想像を超えた世界観が広がっていました。ある種グロテスク部分もあり、そこがまた魅力的でした。世界の始まりが、馬・・・とか、白熊の物語(オヤジがいきなり昔は熊だった・・・と語るって楽しすぎ)が思いもかけない繋がりを示しているとか、一つの物語を多角的に別の人が(人じゃないことも)見て語るとか、それはそれは趣向が凝らされ、しかもそれぞれのエピソードが際立って心に残りました。一番外側の女童の瞼に記された物語、という出だしすらいとおしい。
読了日:2月28日 著者:キャサリン・M・ヴァレンテ
厳重に監視された列車 (フラバル・コレクション)厳重に監視された列車 (フラバル・コレクション)感想
面白うございました・・・・甘いチョコレートに包まれた苦い何かを食べるような心持になりました。ユーモアが随所に溢れ、これはなんだなんだ!と笑っている一方で、まぎれもないここはナチスが支配しているチェコであり、タイトルの列車の意味も後半で大きな動きを見せます。ばらばらに見えるエピソードの一つ一つが秀逸でした。正直、ラストこうなると思いませんでした、驚きの一言。
読了日:2月28日 著者:ボフミル・フラバル
おふくろの夜回りおふくろの夜回り感想
派手な油絵とは違って、単色のクロッキーで描かれたようなデッサンを思った随筆集でした。美しい日本語で書かれている文章は身辺雑記でありながら、そして静かな語り口でありながら、ざわざわとこちらの感情を波打たせてくれるような、そんな一冊でした。 表題作の「ほたほた」という擬音の素晴らしさ、ラストの地唄黒髪の思い出のお姉さんの生き方、と胸に迫るものがいくつもある一方で、鼻に豆を入れてしまった話、犬のいびきの話、とくすっと笑える話もまた読ませるのです。
読了日:2月21日 著者:三浦 哲郎
404 Not Found (講談社ノベルス)404 Not Found (講談社ノベルス)感想
時をかける少年の話、タイムリープ物ですが、それはこの作者、非常に複雑です。力技でぐいっとねじ伏せられると言う感じでした。途中まで抜群に面白い。 最初は単純な話なんです、自殺して次に起きたのが自分の寝床で繰り返される昨日・・・ところがループしていく内に(しかも制御できないループ)どんどん周りが変化していく・・・パラレルワールド?とか色々思っていて、途中の合宿当たりまで最高潮に面白かったです。が、真相がちょっとなあ・・・ここは好みの問題ですが。あとやや衒学的なところが、無理矢理入れてる感はあるかなあ・・・・
読了日:2月21日 著者:法条 遥
中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇感想
話し言葉に近くわかりやすく、日本人のなじみの薄い聖書について書いているところに好感を持ちました。専門的なことを必要とする人はそういうのを読めばいいのだからこれはこれでいいのだと思いました。宗教画は見ることが多いけれど、なかなかその内容の詳しいところまでわかることが出来ないから。ただ、惜しいなあと思ったのは、絵が両方のページにまたがると特によく見えないのですよね。何かを持っているらしいけれどそこが見えない。だからそこだけ大きくしたものを入れるとか工夫が必要なんじゃないか(絵に関して)とちょっと感じました。
読了日:2月21日 著者:中野 京子
リカーシブルリカーシブル感想
ま。
読了日:2月21日 著者:米澤 穂信
カジュアル・ベイカンシー 突然の空席 2カジュアル・ベイカンシー 突然の空席 2感想
ラスト、これ?・・・・・呆然(いい意味ではなく)。 感動的な結末なのでしょうか・・・・これが。 ごめんなさい、微妙が続きました・・・最後まで。 クリスタルが可哀想過ぎます・・・・(涙 ) この話、面白いと思ったところは、一番の重要人物でこの町で一番のいい人らしい人が冒頭で死んでいること、死んで尚、力を色々な人に持っているということ、でもその人の奥さんはまた違う感想を持っていた、ということかなあ。
読了日:2月13日 著者:J.K.ローリング
カジュアル・ベイカンシー 突然の空席 1カジュアル・ベイカンシー 突然の空席 1感想
家族家系図と家族の人の表はあるけれど、この人が何をしているかとかそういうのも一行ずつ欲しいと思いました。あまりに人が多いので、最初の方で軽く混乱して、私は画用紙に表を作りましたもの。デスパレートな妻たちを思い出し(ご近所話)、ある人間の行動でソロモンの偽証の一部を思い出し。 そして社会派問題というのがてんこ盛りになっていて・・・という印象でした。虐待、ネグレクト、父親の横暴、ドラッグ、欝、子供の反抗、不純異性交遊、嫁姑の確執、夫婦間の軋轢、富裕層と低所得者層の格差・・・・
読了日:2月13日 著者:J.K.ローリング
おとぎ話の古書案内おとぎ話の古書案内感想
開いてみて、この本自体に仕掛けがあるということに微笑みました、ちらっと見える窓から次の絵が・・・。小さな絵本が途中に・・・・。そんな嬉しい遊び心に満ちた本。美しい絵も勿論のこと、作者の履歴、物語の小さな内容、絵本やアートの変遷とその部分でも大いに読ませていただきました。途中の『女の子のためのドールハウス絵本』が欲しくてたまりませんでした!ラッカムとかニールセンとかデュラック目当てだったのですが、バルビエの危険な関係、ラボチェッタの砂男、などの絵も実に惹かれました。
読了日:2月12日 著者:
厭な物語 (文春文庫)厭な物語 (文春文庫)感想
楽しみにしていたどん底小説群。既読未読含めどれも素晴らしく堪能しました。ソローキンの解説にうおっと改めて読み返すと確かに・・・(怖&巧)。白眉は名作中の名作と思ってるシャーリイ・ジャクスンの「くじ」の破壊力ではあるけれど、「判決」の後半の幻想とねじれ、心の動きが実にわかる「フェリシテ」、「赤」の先の見えない(が、最後に見えた)不気味さ、「言えないわけ」の真相でラストの衝撃あたりが好み。あと、オコナー作品の婆様のうるささと日常が反転するあたりも非常に好みでした。ランズデールは、夢に見そうですね悪夢として。
読了日:2月9日 著者:アガサ クリスティー,モーリス ルヴェル,ジョー・R. ランズデール,シャーリイ ジャクスン,パトリシア ハイスミス
本屋さんで待ち合わせ本屋さんで待ち合わせ感想
楽しかったー。最初この本の中身をぱらっと見て(あ、私のジャンルじゃない本・・・)というのがたくさん入っていて、どうだろうと思っていたけれど、どうしてどうして。読んでない本は読みたくなるような語り口で、また読んだ本は握手したくなるような書評で、最初から最後まで楽しめました。女工萌えとキュリー夫人椅子暖め話で最高潮に笑いました。愛が感じられるのよね、本とか漫画に対する強烈な愛を。四谷怪談、すごくすごく興味が持てました!!!
読了日:2月6日 著者:三浦 しをん
隊商―キャラバン (岩波少年文庫 (2081))隊商―キャラバン (岩波少年文庫 (2081))
読了日:2月6日 著者:ハウフ
日本ミステリー文学大賞新人賞 受賞作 クリーピー日本ミステリー文学大賞新人賞 受賞作 クリーピー感想
好き。面白く読みました。ホラー寄りミステリであるし、どうやったって現実のあの事件を思うけれど、近所の子供が「自分のお父さんはお父さんじゃない」と駆け込んでくる恐怖というのがじわじわ伝わってきました。一体誰なのか、そうこうしている内に始まる近所の火事とわけのわからない死体(このあたりも現実の事件と似ている)。過去の出来事との交錯具合で、最後気持ち悪いながら納得できました。ただ、手紙は無理じゃないかなあ・・・あんな長文だし。
読了日:2月6日 著者:前川 裕
満開の栗の木 (小学館文庫)満開の栗の木 (小学館文庫)感想
普通のミステリとはちょっと違ったなあと思った作品でした。2つ(細かく言えば4つ)の軸があり、一つはお金はあるが空しさに襲われ自殺未遂をした男の話、一つは夫が出て行った宿を経営する女の話で、そこにプラス、近所の幼馴染の女性の家庭の話、敷地内に住む変人と思われている男性の話が加わり、満たされない心というのがそれぞれにあり、ぶつかっていきました。それぞれの心の動きが細かく描写されていると思いました。
読了日:2月6日 著者:カーリン アルヴテーゲン
パイの物語(下) (竹書房文庫)パイの物語(下) (竹書房文庫)感想
下巻の5章で度肝抜かれました、これはこういう話だったのかと!前知識ゼロだったので非常に驚きました。構成に解せないところが上巻で多々あったのが、全てここで解けました、なるほどと。漂流物サバイバル物としても勿論楽しめますが(最期の島の不気味なことといったら!)、私はこの構成そのものに大変感心いたしました。
読了日:2月6日 著者:ヤン・マーテル
パイの物語(上) (竹書房文庫)パイの物語(上) (竹書房文庫)感想
漂流サバイバル物大好き!とわくわくしながら読んでいました。うまくトラをやり過ごし、なんとか創意工夫の元に太平洋上で生き延びた少年パイ。魚の群れ、亀、サメの恐怖、そして喉の渇きと雷雨の交錯・・・読むのに手が止まりませんでした。が、最初の方の動物とのやり取り、またこの話の構成がいきなりサバイバルからは始まらない、というのがちょっと腑に落ちなかったのですが・・・これが・・・(以下下巻に)
読了日:2月6日 著者:ヤン・マーテル

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