2015.01.26 花野に眠る
花野に眠る (秋葉図書館の四季)花野に眠る (秋葉図書館の四季)
(2014/11/28)
森谷 明子

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評価 4.3

れんげ野原の真ん中でから数年・・・
読み始めて、2章で、あ、と思ったのだった。
この物語、思った話と違っていたのだ。
勝手に思っている話は、「ほわっとした図書館に人が来てそこで小さな謎があってそれを解き明かしていく日常のミステリ」だ。
だから他作家でいえば、配達赤ずきんとかそのあたりを思っていたのだった。

まずほわっとした日常ミステリ部分も勿論ある。
だけど、この長編で大きな核になっているのは白骨死体が崖崩れで見つかって、一体それは誰だったのか、そして殺人だったのか否かということになってくる。
後半でこのミステリの謎は解ける。
けれどなんとなく釈然としない苦いものが喉元に残るのだ。
なんだか、親が離婚して子供が図書館である本を見つけるというくだり(ここは本当に読んでいて胸打たれる)と、白骨死体のくだりが噛み合ってない感じがした。

ほわっとした図書館で起こる人々を見つめた暮らしのミステリ。
本を探している人達にこれですよ、と差し出すミステリ。
私はそういうものを求めていたんだ、とラストまで読んで改めて思ったのだった。