評価 4.5

一人の男子生徒Kが自殺した。
『菅原拓は悪魔だ』という遺書を残して。


自殺問題がこれだけクローズアップされている今だからこそ、読んでいてひりひりする。
これが架空の物語ではなく、現実にもあり得る物語だからだ、事実いじめによる自殺者が出ているし。

この物語の核は、
『明るく誰からも好かれている明るい少年が、なぜ地味な男の子にいじめられ脅迫され追い込まれ自殺に至るまでになったのか?』
というところにあると思う。
Kはともかくも人気者なのだ。
それに対して、名指しされたいじめた側とされている菅原拓の地味なことと言ったらどうだろう。
しかもいじめの現場をだれも見ていない。
悪魔とまで呼ばれた菅原拓。

誰が探偵役になるかというと、自殺したK(岸谷昌也)の姉なのだ。
ネットがとても重要なアイテムにもなってくるのが現代の学校らしい。
ただ、この世界、現実世界と違う異空間というのは、「人間力テスト」というのがある世界だということなのだ。
生徒が生徒を格付けしあう社会・・・おのずと生徒間の中に新たなる格差ができてくる。
誰からも認めてもらっていないに等しい菅原拓が本当に人気者のKをいじめていたのだろうか。
拓の革命とはいったい何なのだろうか。
モンスターペアレントはこの物語の中でどういう役割を果たしていたのだろうか。

・・・・
割合初期の頃にこの話の先行きは見えてくる。
けれどそこまでの描き方が私はよく描けていると思った、途中何度か、この言葉遣いは・・・と思ったものの!
文章は難あり(失礼)だけれど、ストーリー的に面白いなあと思ったのだった。
(革命、が何だったのかというのが最後にわかる。
最後の独白部分が受け入れられる人とそうでない人とに分かれる気がする)