図書室からはじまる愛図書室からはじまる愛
(2010/06/12)
パドマ ヴェンカトラマン

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評価 4.4

インド版おしん、のような話に感じられた。
期待満々で読み始めたのだが、実に普通の感じの話だった。
当時のインドの状況、インドに攻め込んでくる日本の見え方、インドのカースト制についての疑義、イギリス支配を覆そうとしているインド、そこに生きていく父を暴動で植物人間にされた女の子の物語だ。

インドの行事の目新しさみたいのもあるし(結婚事情とか各神様とか)、家の中で唯一つ許された場所が図書室で、そこでさまざまな本を読んで成長していく姿は好ましい。
またそこでラマンという素敵な青年との出会いもまたある。

伯母の家の居候でこき使われ、伯母と従姉妹に馬鹿にされ、学校でも先生に暴言を吐かれ・・
救いが勉学に対する思いというのが溢れ出るように描かれている。

が。
あまりに予定調和内で終わっている話というので私には今ひとつだった。
ヤングアダルトだからこんなものなのか。
疑問も多数ある。
たとえば、学校の話ってこれで終わりなんだろうか、と読んでいて思った。
合わない、先生が暴言を吐いてクラス中に無視される、この状態は最後まで変わらなかったわけだ。
ここらをもっと書き込んで欲しかった。
あと家長の祖父は、洋服をくれたり、図書室入室を許可したり、最後の方で大きな決断をしてくれたりする。
それなのになぜお手伝いみたいな差別とか意地悪をやめさせることが出来なかったのか、途中で。

原題はClimbing The Stairs