2010.08.18 ヘヴンアイズ
ヘヴンアイズヘヴンアイズ
(2010/06/15)
デイヴィッド・アーモンド

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評価 4.8

この物語は、孤児院のようなところから親に捨てられた或いは親をなくした子供の3人が逃亡するところから始まる。
いかだで行くので、もしかしてハックルベリーフィンの冒険のような冒険譚と思いきや・・・
ヘヴンアイズに会った所からかなり違ったファンタジーの展開になる。

水かきがあるヘヴンアイズ。
彼女のおじいさんは怖そうで謎に満ちている。
ヘヴンアイズがどこからきてどのようにして生き延びてきたのか。
それがファンタジックな展開と一緒にやってくる。
廃工場、わけのわからないおじいさんの怒り、隠された箱の中の秘密、ヘヴンアイズの本当の出来事・・・・

作者らしく、ファンタジーでありながら、闇を掘り起こしてみたり、汚泥の中から出てくる美しいものの描写だったり、何より死のイメージに満ち満ちているというのがこの作者らしいだろう。
泥の中から生まれたと言うヘヴンアイズの物語。
死体を掘り起こすというおぞましいことがあるにもかかわらず、美しさに満ちた全篇がこちらの胸に刺さる。