2010.11.13 往復書簡
往復書簡往復書簡
(2010/09/21)
湊 かなえ

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評価 4

手紙のやり取りのある3つの独立した短編集。
最初の話は、高校時代の友人が結婚したけれどそのあと、というので、当時の放送部の一人が事故で顔に怪我をしたと言う話を送ってきた手紙がある。
この話、誰が本当に手紙を書いているかというのがわからないところが怖い。
ただ・・・ちょっともたもたっとしているような気がするのは、手紙だからか。
更に、手紙じゃなければならない理由というのが携帯を持っていないとか、色々書かれているのが最後まで気になっていた(が、最後のところをみてそういう理由を述べるのがわかったが)
本当は山道で何が起こったのか。
本当はかなぶんが口に入ったのを見て笑ったのを、最初に下りていった人はどう感じたのか(この真相って暗い・・・)
そういうところが面白かったけれども、ありえるのかなあ?肝の部分が、というのが印象だ。

最後の話は小学校教諭が溺れていた子供と夫を救う話だが・・・
最後珍しくハッピーエンドだった。

以下ネタバレ
・最初の手紙の話で、
結婚した女がライバルの女性に山道で危害を加えたかどうか、
またその顔に怪我を負った人間が今どうなってるかというのが一番のポイントでもあるけれど
実はこの聞いて回った人間は整形をしたこの人間で、放送部での悦ちゃん(今海外赴任している)の振りをしていた。
これってありえるか?とまず思った。
整形していて顔がわからないというのはあっても、声は変えられないだろう(結婚式で会ってる)
あとわからないだろうか?違う人だと思わないか、その当人だと思わなくても少なくとも悦ちゃんではないと思わないのか。

・最後の手紙の話。
先生がかつて貧しい子供たちを集めて、川遊びに行く。
その時に一人が溺れそうになり先生の旦那が助けようとして、旦那が溺れ死ぬ。
このことを、死期が近い先生が、新米教師の男性に頼む・・・・

これは、最後が読めたのだが、途中でどんどん先生への恨みみたいのが出てくるところが面白かった。
よかれとして思ったことが裏目に出た子供
先生が子供を見殺しにしようとして、先に夫を助けるのを見てショックを受ける子供。