『2001年宇宙の旅』講義 (平凡社新書)『2001年宇宙の旅』講義 (平凡社新書)
(2001/05)
巽 孝之

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評価 4.9

大変面白く読んだ。
最初、「2001年宇宙の旅」の映画の話から始まって、その写真もたくさん入っている。
そこがまず非常に面白く示唆に富んでいて、ここからクラークの原作にまつわる話もまた読ませるのだった。
ああ・・そうだったそうだった、映画のモノリスと原作のモノリスは原作のモノリスがこういう風にかかれていたんだっけなあ・・と懐かしく読むと同時にまた読み返したいと言う気持ちに駆られたのだった。


この新書、タイトルどおりに、「2001年宇宙の旅」のみ、と思っていたらば、後半になるとSF全般の話にも広がってくるのだ。
また大江健三郎の小説治療塔、村上春樹小説、夢枕獏小説、小松左京の小説虚無回廊、田中光ニ小説、と様々な分野に言及し、更に海外SF小説にまで話が広がり、ぐいぐい話に引っ張られていく。
モノリスの存在意義、ラストチャイルドの意味、そして宇宙そのものの謎・・・
離れたかなあと思うと、きちんと2001年に戻ってきてまた話が進んでいくこのあたりがたまらなく面白かった。