2010.12.23 天才だもの
天才だもの。 わたしたちは異常な存在をどう見てきたのか天才だもの。 わたしたちは異常な存在をどう見てきたのか
(2010/09/24)
春日 武彦

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評価 4.8

辛辣な口調でばさばさと相変わらず斬っていくのがたまらなく快感だ。
「天才とは何であるかを説明しようとすると、どうして誰もがつまらぬことばかり言うのだろう」
この思いにとらわれて、小説や音楽を作者独自の視点で切り取っていく。
天才とはなんだろうか。
それはまた、異常者とはなんだろうかという問いにも繋がってくるのだと思う。
精神の病ということにも言及し、そこから様々な推論が出てくる。

私たちがどういう人を天才と無意識のうちに思っているのだろうか。
そういうのをここで提示されると、自分でもそうだったかもしれない、とうっと詰まるのだ。
小説への言及が特に楽しく、具体的な作品名をあげてくれて、特に、久女(俳人)の話が心に残ったのだった。