2010.12.27 3652
3652―伊坂幸太郎エッセイ集3652―伊坂幸太郎エッセイ集
(2010/12)
伊坂 幸太郎

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評価 4.6

本人がエッセイが苦手と書いているように、小説の滑らかさと比べるとやや落ちるかもしれない。
そういう印象を持った。
けれども、伊坂幸太郎という人物がデビューからここまで3652日という日数をどう駆け抜けてきたかを知る一冊ともなっている。
伊坂ファンだと、
(こういう小説がこういう風に出来ていたんだ)とか
(デビューのきっかけとか励ましの言葉はこういう人たちがかけていたんだ)とか
(お父さんはこういう人だったんだ、だから小説の中のお父さんはああいう人間が出てきたんだ)とか
(好きな小説はこういう小説だったんだ)とか
それはそれは読みどころに満ちている。

さらに面白いと思うのは
この時点でまだ生まれてない作品があるということなのだ。
年代別なので、ある時点では重力ピエロがない。
ある時点ではゴールデンスランバーがない。
それはまだ伊坂幸太郎の中に内包されていると思うと、胸がどきどきするのだ。
この時点ではまだ私たちの元に届かないかもしれない小説。
そして届いたら確実に私たちを楽しませてくれた小説群。

本と映画の話も何度か出てくるのだが、そこが非常に面白かった。
伊坂幸太郎が褒めている本の中で読んでない本があったので、思わずチェックして買ってしまったのだった。
読むのが楽しみだ。