つまらない人生入門 (鬱屈大全)つまらない人生入門 (鬱屈大全)
(2011/03/24)
春日 武彦、吉野 朔実【漫画】 他

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評価 4.5

サブタイトルに鬱屈大全とあるように鬱屈(それも春日先生の)が全面に出ている本だ。
鬱屈の前に屈折している、いつものごとく、それもかなり。
春日先生の自伝ではないけれど、思い出部分というのが大きくクローズアップされているだけに、そこに反感の目をちらっと感じたりもする。
例えば、絶望感という項目で、小さい頃にシーソーから突然去った男の子に今でも不幸であることを祈る、とかギャグにしても(あまりギャグというのは感じなかったけれど)ひどすぎる・・と思ったりもする。
自分の体験というのがこうしてマイナス方向に考えるというのはいかがなものだろう、という感情が私の中で渦巻くのだ。
被害者意識が強い人だなあ(本当だとすれば)とも思う。

ただ、文学との関わりの話は面白く、ここに上林暁が出てくるとは思わなかったし、谷川俊太郎の詩しかり、富岡多恵子の作品(偶然これは読んでいた)がこうして取り上げられるとか、そのあたりはとても面白く読んだのだった。

吉野朔実の漫画とそれぞれの捉え方はまた格段に良いと感じた。