終わりと始まり終わりと始まり
(1997/06)
ヴィスワヴァ・シンボルスカ、沼野 充義 他

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評価 5

この時期に読むとなんて身にしみるんだろう。
一つ一つの言葉がぐっと心に刺さってくるような気がした。
詩集というと分かりにくい言葉が並んでいて、抽象的に物事を語っている、という感じが漂っているけれど、この詩集は違うのだ。
実に分かりやすい言葉で書かれていて、だからこそ、言葉が「届く」と思う。
それは翻訳も勿論いいのだろうし、原作もまたいいからこそ生まれてくることなのだとも思う。

この中で
「またやって来たからといって
春を恨んだりはしない・・・・・」に始まる
「眺めとの別れ」は
大地震があった今年の日本の各地で、
咲き誇る桜を見ているあらゆる人が感じていることを、詩にしてくれたような一作だ。
きっとこの詩を一生忘れないだろう。