ふしぎ盆栽ホンノンボ (講談社文庫)ふしぎ盆栽ホンノンボ (講談社文庫)
(2011/02/15)
宮田 珠己

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評価 4.4

ばっかだなあ・・・よしよし、と頭を撫でてあげたくなった。
これは褒め言葉のばか、だ。

宮田珠己(以下親しみを込めてタマキングとする)の興味の行き先と言うのは、見当もつかない。
常人からすると、なぜこれに?と思うほどの馬鹿馬鹿しさを伴っている。
それが狙っているのでもなく、本当に彼の「思いの発露」のようなところに感動さえ覚えるのだ。

これも、ホンノンボというベトナムのへんてこな盆栽チックなもの、に惹かれまくったタマキングが、それを求めて、わけのわからない通訳とか、当てもない旅とかに出て行く姿がとてもリアルで笑えるのだ。
ちょっとした合間に入る小さな文章に大爆笑していた。
ただただ、多くのホンノンボに会いたい、見たい、この情熱ってどこから来るんだろう。
この情熱のほとばしりのまま、わけのわからない旅に出て、怪しげな場所に行き怪しげな(失礼だが)人々に会う気持ちってどこから生まれるんだろう。

そして不思議なことに、最初、全くホンノンボに興味のない私も、最後になるとホンノンボを一目見てみたい、というように心が変化してきた。
これは巻き込まれてるんだろうか、タマキングの情熱に。
個人的にはホンノンボそのものより、そこに置かれているミニチュア置物に私は興味を惹かれた、碁を打ってる爺様とか、もわんとしたわけのわからない生物とかに。