深泥丘奇談・続 (幽ブックス)深泥丘奇談・続 (幽ブックス)
(2011/03/18)
綾辻 行人

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評価 4.8

おお!
この前作、深泥丘奇談が普通・・・という印象を持っていただけに、面白かったのが逆に意外だった。
これはこの形式の怪談に慣れたのだろうか。
それともこのほうが前作より面白いのだろうか。

なにやら不気味な雰囲気の深泥丘。
そこの近くに推理小説作家が住んでいて、時折眩暈がしたりする。
そしてよく駆け込む医院が実に怪しげな眼帯をしている兄弟がいる医院だ(しかも右左とウグイス色の眼帯の二人と、眼鏡の一人と三つ子の先生らしいと言う設定)

眩暈の元というのが不気味な音に反応してだったり、同窓生との話のあとにぐらっとしたり(酒を飲んでいるとはいえ)、ともかくも歪んでいくその様が面白い。
またあれは****でしょ、というこの伏字も誠に怖い。
何が何なんだ、というのがわかっている怖さより、何だかよくわからないものの怖さの方が怖さのどこかを撫でるんだなあとつくづく思った。

ホラー映画の見立て殺人の話も楽しめた。
また同窓会で、誰かが死んだというのを皆で話し合って、実はその人は生きているという事実がある会の話、狂乱の桜、は、アイディアとしてあるような気もするけれど、土着信仰っぽいところが読んでいてぞくっとした。

また装丁も怖く・・・
しみだらけのこの本、どこからどこまで怖いと思っていたら、最後の方でいきなり夕焼けの赤というのがまたとてつもなく怖く・・・・・