2011.08.10 文字の導火線
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(2011/07/09)
小池 昌代

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評価 5

とても刺激的な本だった。
いわゆる、本の紹介、といった体裁の本ではない。
軽い本にまつわるエッセイでもない。
けれども、どの本にも愛が感じられるし、特に海外の本になると作者の思い入れが生き生きとし始めるのが読んでいてわかる。
こういう書評が理想系だなあ・・と強く思ったのだった。
つまりは、
・高みにいすぎない
・偉そう過ぎない
・決め付けない
・人の意見を聞く
・抽象的過ぎない
・自分の個人的体験を適度(この適度が重要)に入れて本に対する思いが伝わってくる
こういうことだ。
その本から掴み取ったもの、というものを、小池昌代の文字に乗せて私達に届けてくれるのだ。

読んでいない本は無性に読みたくなり、読んでいた本は改めて読んでみたくなる、そういう本にまつわるエッセイであった。
ザ・ロードなどはこれを読んで再読したくなったではないか、猛烈に!
わたしを離さないでも、ネタバレなしに(よくネタバレにぶつかる)これだけのことを書いて、再度読みたいという気持ちにさせられるではないか。
また、ディーノ・ブッツァーィの神を見た犬についての文章の光ることといったらどうだろう。
日本の本では高橋たか子の「墓の話」が猛烈に読みたくなった。