装飾庭園殺人事件 (扶桑社ミステリー)装飾庭園殺人事件 (扶桑社ミステリー)
(2011/09/29)
ジェフ・ニコルスン

商品詳細を見る


評価 5

こういう話、大好きだ。
ジェフ・ニコルスンはこれが初めてだけれど、遡って他の本も是非是非読みたいと思ったくらいだ。
推理小説仕立てになっていて、「一応の」解決は最後に奇妙な形でついている。
でも全て読み終わったあと、?と思って読み返してみると、またそれが面白いのだ。
何層にも分かれていてそこが楽しめると言う小説なのだと思う。
真実は何か。
犯人は誰か。
それを単純に楽しむ推理小説でもあるし書いたように決着を見ている推理小説でもあるのだけれど、蛇行して行く過程が楽しい。
全体がともかくも読ませるのだ。
タイトルどおり、庭園の話もたっぷりと出てきてそこもまた嬉しい。
タイトルがこうなので、グリーナウェイの映画タイトルを思い出していたら、やはり解説にその話が出てきていた。

話は、一人の男性(有名な造園家)がホテルの部屋で殺された、というところから始まる。
なぜ彼は、予定通りの装飾庭園の場所にいなかったのか。
ここから謎が始まる。
いや、実際は自殺として扱われるのだが、未亡人が何しろ殺人と主張してやまない。
未亡人が探偵役で、それこそあらゆる人に「殺人ではないか」と依頼していくのだ。
次々に未亡人の前に新しい証言者が現れてくる。
死んだ男の新しい一面もどんどん見えてくる。
その中でどれが真実か、誰が殺人者か見極めようとしている未亡人・・・・

次から次へと怒涛のように人が出てくる割には実に話がすっきりしているのも、話の持って行き方が巧妙だからだと思う。
推理小説なのだから、と思って当然ながら読み手の私は、犯人は誰かというところに主眼を持ってきていた。
けれど、明かされた秘密が、ラストに登場してそこで大変驚いたのだった。

そして探偵は・・・・