ゆみに町ガイドブックゆみに町ガイドブック
(2011/11/26)
西崎 憲

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評価 4.2

町について書かれた一冊、と一見見えるけれど(それがゆみに町)そこに、別の部分が組み入れられてダークな雰囲気を醸し出したファンタジックな作品になっていると思う。

色々なパーツがある小説だと思った。
片耳のないプーさん(寓話部分)、
記憶子を操作していると思ったら、町を改造していてそれがどうしようもなくなろうとしている「雲マニア」(ここが一番面白かった)
語り手「わたし」の元の恋人の外科医のイプシロン・・・・
「わたし」が書こうとしているゆみに町のガイドブック・・・・・・・・・・
語り手が変わるごとに、アイコンも変わっていく。
ゆらゆらとゆらめきながら、ゆみにの町を彷徨っていく感じがある。

プーさんのいる場所、はディズニーランドを思い出すが、実はディスティにーランドで、そこを「私」は死の国と位置づけている。
黒のディスティニーランドと白のディスティニーランド。
しかもプーさんは頭に時限装置つきの爆弾を仕掛けられ走っている・・・・
ロビンが誰だかわからないと言う事態に陥りながら。
白い方ではなんだか埋もれている、色々なものが。

インテグラルで記憶子操作して雲が作っている町というのがそもそも「わたし」のいる町なのだろうか。
ここ玉突きの連環になっているのだろうか、
雲マニアが「わたし」のいる町を作る→「わたし」はプーさんの町を作っているという・・・・

「わたし」は物語と小説との違いというのに執着している。
それがラストまで続いていく。

見えているもの、見えていないもの。
それらが渾然となって読者を魅了するのかもしれない。