2012.01.22 ラピスラズリ
ラピスラズリ (ちくま文庫)ラピスラズリ (ちくま文庫)
(2012/01/10)
山尾 悠子

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評価 4.9

何でだろう。
なぜ改稿したんだろう。
その改稿の意味が私にはわからなかったのが正直なところだ。

読み終わってみてどこが違うのか、最初の単行本と比べてみたけれど、最初の方で既に言葉が付け加えられていたりして違う。
全面改稿といったところだ。
どちらかというと付け加え、が多いし、または別の言い回しにしているのが多いし、または、接続語をなくしている、というのも多い。

なぜそうしたかというのはもうこれは作者のみしかわからないのだろうが、そして作者がいいと思っているのならそれに読者は従うしかないのかもしれないけれど、最初の単行本の方が私はいいと思った。

話は非常に幻想的で面白い。
絵画三枚から始まる、冬眠者の物語が、綴られていって、途中で起きてしまった少女とゴーストとの出会い、冬眠者が冬の館に入っていくその日に、人形を届けに来た人たちとゴーストとの絡み、並べられた人形を異常に怖がる男の子、従者と上に立つものの関係性、と、
一種のダークファンタジーを読んでいるような気持ちにさせられる。
言葉というものの力を信じたくなるような一冊だ。
(だからこそ、最初の単行本とどうしてこれだけ変えたのかという疑問は続いている・・・)