2012.03.26 祇園怪談
祇園怪談 (角川ホラー文庫)祇園怪談 (角川ホラー文庫)
(2012/02/25)
森山 東

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評価 4.7

小説の花宵道中とか吉原手引草方面でそれプラス怪異の話と思っていたら、ラストの二章でとても驚いた。
こういう話だったのか・・・

妖艶な祇園の世界。
祇園南一の老舗の御茶屋夕月に、一人の恵里花という女の子が弟子入りすることになる。
恵里花が先輩達に苛められながら、成長していく姿と
それプラス、梅姫伝説の話とが絶妙に絡み合っていく。

梅姫伝説もとてもよく出来ている。
生まれたばかりの不義の子を殺される恨みがおぞましい。
裸で墓地に行って、墓に抱きつけば芸が身につくという章も実に怖い。

でもそれ以上に怖いのはラストの二章だった。
こういう展開になるとは。

以下ネタバレ
・恵里花は実は、夕月を滅ぼそうとしてきた少女だった。
怪異と見せかけて、次々に夕月の人をいなくさせ、女将の月春を絶望のどん底に陥れようとしていた。
それはなぜかというと
月春が、元々の女将になるべく女性の恋人を寝取り、夕月をのっとったから、と、母に(元々の女将)キ化され続けていたからだった。
というのが4章。

・ところが、実は、月春は、恵里花の実の母だった。
元々の女将に養女に出したのだった。
更に、犯された犯人(元々の女将の恋人)は夕月のためにならないので殺して井戸に捨てていた。
というのが5章。

・この話、じゃあ、全部恵里花が仕掛けた罠の話かというと
そうでもなく、
怪異は存在していると言うのもまた出ているのだ。
だから混在している、怪異と企みが。