2012.03.30 歪笑小説
歪笑小説 (集英社文庫)歪笑小説 (集英社文庫)
(2012/01/20)
東野 圭吾

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評価 4.9

読まれているのだが、さほど期待して読みはじめなかったせいか、実に面白かった。
出版業界の内側、がコミカルに描かれているのだ。
作家がどのようにして生き残るか
編集者がどのようにして売れっ子作家に取り入るのか
美人編集者への作家からの思い、
テレビ化、映画化への道、
編集者はゴルフが必須とか(作家との交流のため)、また新人作家もゴルフが必須とか(先輩作家との交流のため)嫌な意見も取り入れなくてはいけないとか、内幕が鮮やかに書かれていると思った。
後半、作家の名前のもじりはほぼわかったのだが、編集者もきっとこうなのだろう。
それがわからないのでちょっと残念な気がした。

特にこの中で
小学生の出版社訪問で、雑誌の意義を聞いた部分は私も疑問に思っていたので、これも胸がすく思いだった。
小学生、よくぞ聞いてくれた、と。
またヒット作症候群というのも新人作家がある作品に囚われてしまう、というのがとてもわかる。
本格ミステリの特集で誰を選ぶかと言うところも読ませるし
新しい賞の樹立というのもこういう風になっているんだ、というのがデフォルメされて描かれている。

この本、意外なおまけがあって
最後のところに大きなお遊びがある、ここもまたちらちらと見ると楽しい。