2012.09.27 かもめ
かもめ (集英社文庫)かもめ (集英社文庫)
(2012/08/21)
チェーホフ

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評価 5

テレビで特集をずうっとやっているので、そちらと連動して読んだ。
何年ぶりだろうか。
読み終わって、解説がとても良かったので、そこまでも楽しめた。

人間相関図を考えてみると非常に面白い。
誰かが誰かを好き、だけどその誰かは別の誰かを好き、複雑なのはここが三角関係とかの単純なものではなく、円を描くくらいの人間関係の愛憎になっているところだ。
またここにははっきりと描かれていないが、もしかしてこの人とこの人も何か愛憎があったのか、と思われる人達もまたいる。
そしてそれぞれの人間が、台詞によってあぶりだされていく・・・
恋があそこにもここにも転がっているのだ。

そして若い娘ニーナの心のありよう、移りようがとても読み応えがあったところだ。
前後ということで特に後、どうなるかというのは、典型的なお嬢さんの結婚の末路と言った感じだろう。
しかしこれ、喜劇だと言う。
私は、かつて読んだときにも、今読んでも喜劇と思えなかったので、更に深く読み込んでみたいと思った。