ついてくるもの (講談社ノベルス)ついてくるもの (講談社ノベルス)
(2012/09/06)
三津田 信三

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評価 4.8

思い切り怖かった、私には。
実録物風(作家が聞いたというようになっているのでこれが本当か嘘かはわからないが、ともかくも実録っぽくなっている)が、また怖さを盛り上げている。
短編集で最初の方に作者の怪奇小説への傾倒ぶり、どういう怪奇小説を好んできたか(乱歩の話とか面白い)、が書かれていて、ここはまたとても面白かった。独立してエッセイを書いて欲しいぐらいに思った。

表題作は誠に怖い。
雛人形が出てくる時点で怖いのに、それがなぜか外にある!という怖さもあり、恐怖のどん底に落としてくれる。

これを読んで強く思ったのは、やはり古来言われているように、本当に怖いことというのは人を残虐に殺すとかまたその真犯人とか、そういう目に見えるものではなく、なんだかわからないがこういう怖いことがあった、というわからなさにあるのだと思った。
理由なき何か。
意味なき何か。
これが最高に怖い。