2013.03.27 終点のあの子
終点のあの子 (文春文庫)終点のあの子 (文春文庫)
(2012/04/10)
柚木 麻子

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評価 4.8

とても面白く読んだ。
女子校のあれこれ、なのだが、最初の賞を取った作品は、ちょっとエキセントリックな女子に憧れる、でも自分は羽目を外しきれない、という普通の少女の話が痛いほどわかったのだった。
いじめの話にも繋がっていて、どのようにいじめって発生するのか、というそのあたりも目を見張るものがある。
普通の少女が普通に気がつくといじめの側に回っていて、クラスを煽動していて。
そして気がつくと今度は自分が浮いていて。
というこのループのような感じがとてもわかったのだった。
また若い女性の先生との距離感、女子高に迎えに来る大学生の車に憧れる生徒達、はずれたいけどはずれられないもどかしさの中にいる少女の群れの特有さ。
そういうものがどっと押し寄せてきたのだった。

そして、連なるほかの話(別の少女達の話)もまた、どれもこれも面白い。
特に、オタク系という少女と派手系の女子のトップが結びつく話は読んでいて、ここもわかるなあ・・・と、最後に目が覚めるところまでわくわくしながら読んでいた。

最後の作品だけ、卒業してから、の話になっている。
これまたわかって、高校当時エキセントリックだった少女の大学時代、というのがどのようなものであったのか、そして彼女を批判する友人の言葉の一つ一つが胸に刺さったのだった(この批判の言葉が、ついこの間読んだ朝井リョウの『何者』の部分と非常に似ていて、この批判、わかるなあ・・・と改めて思ったのだった)