2013.05.21 螺旋の底
螺旋の底 (ミステリー・リーグ)螺旋の底 (ミステリー・リーグ)
(2013/03/07)
深木 章子

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評価 5

北フランス・・・出てくる人が全員外人の名前・・・
というのが、日本人が書いた小説、というので色々複雑な思いで読み始めたが、これが面白かった、とても。
ラストの意外性、そこまでに至る数々の伏線、ぽんと出された解決があったのだった。

表紙がまずこの物語の全てをあらわしている。
この螺旋の底、に何が隠されていたのだろう。
物語の青髭をちょっと思った、作者も意識しているのだろうが。
ある目的のために一人の男性と結婚した女性の真の目的があり、またそこに先妻の頃からいる冷たい召使頭デュポン夫人がいて(これはレベッカっぽい)、また男性側にも男性側で結婚した理由がきちんとある。



冒頭で意味のわからない、男達に追われレイプされかかる女性の話が出てくる。
これが後半で意味がわかってくる。
ゴラーズ邸の中央部分にある螺旋階段。
それがこの話の全ての象徴になっている。

読んでいるとそこここにいろいろな違和感がある。
でも男性視点、女性視点が交互に入れ替わり、そして加えて外国人名とこの物語全体の雰囲気に圧倒され、その違和感が忘れ去られていく。
後半でその違和感がばっと開けた瞬間に、あ!と思ったのだった。