2013.06.23 シンドロームE
シンドロームE(上) (ハヤカワ文庫NV)シンドロームE(上) (ハヤカワ文庫NV)
(2011/11/25)
フランク・ティリエ

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シンドロームE(下) (ハヤカワ文庫NV)シンドロームE(下) (ハヤカワ文庫NV)
(2011/11/25)
フランク・ティリエ

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評価 5

これまたすごぶる面白い。
ただ・・・我ながら惜しいと思ったのは、このシリーズに関しては、ここから読むのがいいのにGATACAから読んでしまったということだ。
二人の男女の実に重要なことがここに描かれいて、ラストシーンの砂浜場面などそのあとどうなるかというのがGATACAを読んでいてわかるだけに切なく恐ろしい。
映画の場面が詳細をきわめて描写されている。
そしてそれを冷静に見ていくと、意味のない場面、単なるおぞま死場面という他に別の意図も隠されているのがわかってくる。
追っていくリューシーに強烈な妨害者が現れる。
妨害者は殺人も全く意に介さない強烈な何者かだ。
二人が全く別々に追っている事件が一つの物語を形作られていく時に・・・・

映画に写った少女というのは一体誰だったのだろう。
これを撮った人の意図は何だったのだろう。
折々に入ってくるサブリミナル映像は何を表しているのだろう。
映画に隠されたフランスのおぞましい歴史と言うのは一体何なのだろう。
映画の中の不思議さ、映画の中の光と闇を追いながら、その不可思議な魔力に取り付かれていく数人の物語でもある。

シャルコと言う人間の心の闇もまたここでは描かれている。
心を病んだ妻と娘を亡くした男の悲劇。
そして、彼はその代償として一人の幻影を生み出していた。
ここあたりも非常に読んでいてスリリングだし、また二人の関係と言うのがこれからどうなっているのかというのも興味深い(とこちらを先に読んでいたら必ず思うはず)
二人が心に闇を抱えながらおそるおそる近づいていく姿もまた読みどころの一つだ。


これは映画の話だ。
急死した映画コレクターの元を訪れ、偶然そこで一編の映画を手に入れた男性がいる。
それを見て、突然視力を失った。
その映画には何が隠されているのか。
リューシー警部補が追う。
またシャルコ警視は、五体の死体が工事現場で発見されそこからは脳髄と眼球が抜かれていた・・・
この二つが絡み合う時に・・・