2013.07.24 友罪
友罪友罪
(2013/05/02)
薬丸 岳

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評価 4.4

自分の同僚が重大事件の犯人だったらどうするか。
彼が自分のことを親友だと思ったら更にどうするか。

こういう命題を突きつけられる小説だった。
加えて、過去の自分を徹底的に隠さなければ好奇の目に必ずや晒される女性、
過去に重大事件を起こした男性を更正させようとする女性、
何かでマスコミのライター部門に食い込みたい男性、
社会のいわば底辺で生きていく人たち、等が描かれている。

暗く重いテーマなのだが、文章は読みやすく、こういう人が横にいたら自分だったらどうだろうと考えさせられた。
かつて少年だった時に凶悪犯罪を起こした、それは一生続かなければならない罪なのか。
そのあたりが、かつて自分を売り物にせざるを得なかった女性の姿に重なっていく。
どちらも共通点は、過去を人に話せない、マスコミがどこまでも追いかけてくる、知られた瞬間にみんなの目が変わる、などだ。
また自分のスクープのために人を省みない行動が出来るかどうか、というライター稼業の厳しさもかいま見えたのだった、スクープを中途半端にするとどういうことになるかと言うことも含めて。


最後のある人のある人への手紙というのが非常に印象的だった。
ただ・・・多少そこがきれいごとでまとめた、と言った感がなきにしもあらずだが・・・・