Another エピソード S (単行本)Another エピソード S (単行本)
(2013/07/31)
綾辻 行人

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評価 4.8

帰ってきた見崎鳴。
私は面白く読んだ、やっぱりあったある種の意外性とともに。

この話の面白い所は(そしてそこが面白く感じられるか感じられないかでこの話の評価が変わるのだと思う)、『幽霊が自分の体を捜している』という部分だと思う。
幽霊ありき、の物語で、なぜか幽霊が見える見崎鳴がいつも通りのキャラで彼に対峙していく。
このあたりが私は面白く読めたのだった。

彼がずうっと独白していく文章が連なっている。
これがいかにも綾辻さんらしい趣向のように思った。
そして前作を読んでいれば、ある呪いというのが学校にあり(実はここが微妙にネタバレになっているので、前作を先に読むのが必須)その呪いの被害者、というのが彼だったんだ、というのがぞくぞくとしながらわかってくる。
前作のようなどどどっという大きな動きと異常事態の対応と恐ろしさ、見崎鳴の存在感の不気味さ、ホラー感は薄くなっているものの、その分ミステリ色が強くなっていたように思った。