2013.08.20 死神の精度
死神の精度死神の精度
(2005/06/28)
伊坂 幸太郎

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評価 5

新作を読むために再読。

千葉がやっぱりいい味を出している一作だと思った。
雨男の千葉、音楽が好きな千葉、ちょっとずれている千葉、難しい言葉を知らない千葉、素手で人に触らない手袋姿の千葉。
でもそんな愛すべき死神の千葉がいるだけで、なんだか物事がほんわか見えてくるというところに(死神なのに)この話の妙があると思った。
見ている人は誰も(同業者以外)千葉が死神とは思わない。
なのに千葉になぜだか心開き、心の丈を打ち明けてしまう、そういう不思議さが千葉にはあるのだ。

この中で、吹雪に死神、は閉ざされた洋館の死体、というミステリ的なシチュエーションだけれど、これが死神前提でそれが必須なので目立ちにくいけれど、とてもよく出来ているミステリだと感心した。