スナックちどりスナックちどり
(2013/09/27)
よしもと ばなな

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評価 4.3

もろもろがあって離婚した一人の女性と、従姉妹で祖父母に育てられてその祖父母がいなくなった一人の女性。
何かをなくした二人の女性の従姉妹同士が、ヨーロッパの地で再生して行く話だ。

読みやすく心にすっと入ってきた。
離婚したほうの側の女性がなぜ離婚したかというのが最初はわからない。
人当たりがよく、人をハッピーにさせる笑顔を持っている男性が夫であり、二人で同じところに勤めていて(おにぎりの会社)売り上げを伸ばしている夫がいて・・・

この夫をなぜ嫌になったかというのが私にはとても理解できたのだった。
夫については、従姉妹のちどりも、色々指摘しているし、指摘されているうちに、離婚した本人のほうも(こういうところが嫌だったんだ)と再確認して行く過程が読ませる。
人当たりがいいが、いんちきくさい、というこの感じが伝わってきた。
なんだか祖父母が死んだ悲しみとか、ちどりに癒されている姿とか、自分自身が異国の地で再生して行く姿とか、そういうもろもろよりも、夫の嫌さ、夫の胡散臭さというのが際立って描かれていたように思う。

ただ、これがヨーロッパである必然性ってあったんだろうか。
もうひとつ私が疑問だったのは、中盤に起こる二人の従姉妹のある出来事だ。
この出来事、話の中に必要だったんだろうか。

以下ネタバレ
・従姉妹同士でレズビアンの真似事をする。
ここの場面、必要性が良くわからなかった。