アンネ・フランクの記憶 (角川文庫)アンネ・フランクの記憶 (角川文庫)
(1998/11/01)
小川 洋子

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評価 4.4

作者が作家を目指したきっかけになったアンネフランクの日記。
彼女の足跡を辿る旅が描かれている。

その足跡は、非常に忠実に辿られている。
忠実すぎるほどに。
ただ・・・・小川洋子の紀行文がその記録以上のものでもなく以下でもなく、新味がない。
面白みというのに欠けているように思った。
加えて、旅行中に起こった出来事、というのは、当人にとっては小さな出来事でも思い出深いのだろうが、ここが読者側からすれば、どうでもいいことまで書かれているような気もする。
純粋な紀行文を期待していたからか。
それともアンネ・フランクについてのびっしりとした文章を期待していたからか。

この本、ラストの深町真理子さん(アンネの日記の翻訳者)の文章が際立って良かった。
なんだかこれを読むために買ったような気すらした。
なぜアンネの日記が日本でこれだけ受け入れられているのか、についての考察が事細かに描かれている。