2014年7月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:4962ページ
ナイス数:298ナイス

ラバーネッカー (小学館文庫)ラバーネッカー (小学館文庫)感想
面白かったです、一気に読みました。アスペルガー症候群の主人公パトリックの部分と、謎の終末医療の寝たきりの男の部分があり、途中でその繋がりがわかります。パトリックは解剖学の学生になるのですが、そこで腑に落ちないことが・・・。パトリックの視点が何しろ独特で、混沌としていながら秩序だっていて、曖昧とか冗談が通じず、こだわりを持って生きている不器用なパトリックの姿に、微笑みながらいつしか頑張れ!の気持ちで読み進めていきました。ミステリではあるけれども、家族の物語でもあって、ラスト本当に驚きました。
読了日:7月31日 著者:ベリンダバウアー
忘却の声 下忘却の声 下感想
ミステリだったら、犯人は!え!動機は!え!そこに至るまでの経緯は!え!とそこが問題になるのでしょうが、そのあたりはふわっとさん。さくさく読めはするし、それなりに残るものもあるのですが(認知症に関して)・・・・。施設を抜け出して、一般の場所に出て行ったときの生き生きとした他人との会話、がとても印象に残りました。犯人とその動機がわかっても、え!と言う驚きは特になく・・・そうだったのかそうだったのか・・・と思うしかなく・・・そういう作品なのかもしれませんが・・・
読了日:7月29日 著者:アリス・ラプラント
忘却の声 上忘却の声 上感想
認知症を患っている元外科医(手の専門)の女性が、幼馴染のアマンダを殺したのではないかという嫌疑をかけられている・・・誰がアマンダを殺したかというミステリではありますが、どちらかというと認知症の話の要素が非常に強いように私には思えました。どうやって壊れていくか。どうやって記憶を滑り落としていくか。昨日言ったことを忘れ、子供を忘れ、介護人を忘れ。そして過去のことだけがリアルな思い出として甦ってくる・・・・(下巻に続く
読了日:7月29日 著者:アリス・ラプラント
私がデビューしたころ (ミステリ作家51人の始まり)私がデビューしたころ (ミステリ作家51人の始まり)感想
推理作家のデビューの頃から今に至るまでの話を、がちんこで書いている人と、韜晦気味に書いている人と、要は直球勝負の書き方と変化球勝負の書き方とに分かれている本でした。どちらも楽しめましたが、島田荘司の話、本当だとしたらかなり怖かったです。あと小林泰三の妻からの話もものすごい話だなあと(ユーモア交じりに書いてはありますが)。宮部みゆきの話は、デビューの話もですが覆面作家であった北村薫の話がとても面白く、愛に満ちていました。人との出会いで、宇山さん、戸川さんはとても重要人物だったのだというのもわかりました。
読了日:7月27日 著者:
ぶたぶたの本屋さん (光文社文庫)ぶたぶたの本屋さん (光文社文庫)感想
今回、実際にある本が出てくるのでおおいに盛り上がりました、私の中で。そしてぶたぶたさんの推薦本の中に横山秀夫があるのにまず笑い、そういえばぶたぶたさんって中年男性だったんだと改めて(横山秀夫は私も好きですが、中年男性に特に人気のあるイメージが・・・)。そして更に数ある作品の中で影踏みって・・(ここで更なる大爆笑)。 周りに来る人達が、(ん?ぬいぐるみ?)と疑問に思いながらそれを受け入れていく様子も相変らずで好き。 ブックカフェぶたぶたに行ってみたいです~ラジオも聞いてみたい~
読了日:7月27日 著者:矢崎存美
ポケットに物語を入れてポケットに物語を入れて感想
軽い読み物ではないと思いました、本の感想というか濃厚な書評ですが。何しろ多岐にわたっている読書で、作者は本が好きで好きでたまらなく作家になった人、の典型と改めて思いました。開高健についての書評がとても心に残り、そういえば角田光代も旅の人だった、と思い出しました。同時代人への的確な目もあり(江國香織とか井上荒野)、また林芙美子の下駄で歩いた巴里などを出しているのも心憎く、好きな本がシンクロしている私は非常にこの本、楽しめました。
読了日:7月27日 著者:角田光代
平凡平凡感想
もしあの時にこうしていたら、というのは誰しも思うことで、そしてそれを題材にした小説と言うのも多いと思いますが、そこをありきたりではなく深く掘り下げている好短編集でした。どれも良かったのですが、理不尽な離婚を切り出された男が、小さなきっかけで子供時代の許しの情景が印象的な「月が笑う」、平凡な主婦が有名人になったかつての同級生にしてあげた一つの非凡なることの「平凡」、そしてラストの「どこかべつのところで」では、猫探しを通して知り合った女性の人生も重ね合わせて見えてくる人生模様が心に残りました。
読了日:7月27日 著者:角田光代
アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)感想
ご親族の書かれている評伝ですが、感情におぼれることなく、対象者に入り込みすぎず、バランスよく書かれている好著でした。写真も多く、文章を楽しみながら、それにも見入っていました。赤毛のアンの翻訳者、海外児童文学の翻訳者の村岡花子の学生時代から、苦労の結婚、ラブレター、子供のあれこれ、というごく個人的な側面も読み応えがありましたが、プラス、当時の(主に)女流文壇との交流、キリスト教との深いかかわり(こことても重要だと思います)、女性の人権運動、家庭文庫の創設、ラジオ、と読むべきところが多くありました。
読了日:7月14日 著者:村岡恵理
しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)感想
最後でほとばしるように暖かい気持ちが体中になだれこんできました、そういう小説。落語の世界で二つ目で足踏みし落語が好きでたまらないのになかなか切り開けない噺家三つ葉を軸として、ひょんなことから落語教室が始まって、何かしらの屈託を現実の人生で持っている大人と子供がやってきます。この人たちの悩み、ラストにばっと解決!とは言えないのにこのすがすがしさと言ったら!しかも方言でいじめられている小学生の子供の素晴らしい情景が目に浮かんで離れません。全員が必死に今のところから違う場所に行こうとする気持ちに心打たれました。
読了日:7月14日 著者:佐藤多佳子
夜の床屋 (創元推理文庫)夜の床屋 (創元推理文庫)感想
すっごい好き!冒頭が表題作夜の床屋で、大学生二人が旅行中にやむなく行った場所が夜中に開いている不思議な床屋・・これのみを読むと(なんか・・・・)とミステリとしての疑問が残ります。そして次に行く、これもわかるのだが、なんか感は残る(面白いミステリには違いないのですが)。そして次。ずるずると読んでいって、最後の三作品でがらっと様相が変わりました、この作品全体自体が、違うジャンルになった驚きが!着地点が全く見えませんでした、最後の最後まで。ミステリ部分はあと一歩だけど、次作品が出たら絶対に読みます!
読了日:7月13日 著者:沢村浩輔
アホー鳥が行く―静と理恵子の血みどろ絵日誌 (角川文庫)アホー鳥が行く―静と理恵子の血みどろ絵日誌 (角川文庫)感想
伊集院先生・・・正直ギャンブルの話がよくわからなかったです、サイバラの突っ込みと絵に大爆笑は出来たのですが。しかしギャンブルひとつにも人間が出るのだなあ・・・
読了日:7月13日 著者:伊集院静,西原理恵子
眺めのいい人 (文春文庫)眺めのいい人 (文春文庫)感想
伊集院先生・・・無頼派といわれギャンブルも嗜み、酒を飲み、交友関係も広くここに出てくる人たちも北野武とか井上陽水とか松井秀樹とか・・・・。有名人からだけではなく市井の人たちとの交流の中で生まれてくる言葉を掬い取る能力というのがある人だと思いました。面白かったです。
読了日:7月13日 著者:伊集院静
アンネ・フランクの記憶 (角川文庫)アンネ・フランクの記憶 (角川文庫)感想
小川洋子の原点ともいえるアンネ・フランクの足跡を辿る旅。
読了日:7月13日 著者:小川洋子
華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)感想
昔のこの本、読むのにてこずった覚えが・・・(私だけかもしれませんが)。今回新訳で再度読んでみて、圧倒的に読みやすいしすいすい進みました。ブラッドベリっぽくない作品のようですが、最初のモンターグが出会う少女とのやり取りがいかにもブラッドベリで心温まりました(そのあと展開はありますが)。紙媒体しかなかった時代のSFですが、今読んでも心打たれました、本を読むということという本質をえぐっている作品だと思います。
読了日:7月13日 著者:レイ・ブラッドベリ
本屋さんのダイアナ本屋さんのダイアナ感想
前半の少女時代が滅茶苦茶良く、のめりこむようにして読みました。大穴でダイアナってあり得ない・・・と思いつつ。本好きをくすぐる本の名前もちらほらあってそこも楽しいところ。貧しいダイアナと裕福な恵まれている彩子の二人の少女の物語。が。
読了日:7月13日 著者:柚木麻子
「あまちゃん」はなぜ面白かったか? 本音を申せば「あまちゃん」はなぜ面白かったか? 本音を申せば感想
週刊文春で楽しみにしているコラムなのですが、週刊誌で読んでるからいいやーと思っていた自分を反省しました。改めてまとまったものを読んで見ると、時評、世相への切り込みなど鋭いものが多々あることがわかりました。映画の話は非常にマニアックなのですがそのマニアックぶりが楽しすぎて、しかもこじるりの写真集を買う枯れてない小林信彦センセが大好きです。あまちゃんの話も楽しい~。お体が万全ではないことも書かれているのでお体お気をつけて!映画の話とか昔の芸人さんの話とかまだまだお聞きしたいし。
読了日:7月13日 著者:小林信彦

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