今月は、海外ミステリで
特に
逃げる幻 (創元推理文庫)逃げる幻 (創元推理文庫)
(2014/08/21)
ヘレン・マクロイ

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これだけ書かれた時から時間がたっているのに惹きつけられるラストの素晴らしさが胸打ちました。
納得したのです、全てに。

話は単純で
「ある申し分ない(と見える)家庭から、何度も男の子が脱走する。
なぜだろうか」

というのが出だしになっているのですが、
全てのこちらの予想を裏切った結末であり、そしてそのうち起こる密室殺人、人々の心の綾、捜査する側の見方と、話が交錯して、更に時代性を感じる結末でありました。
大好きです、この小説。
心の中で何度も反芻して楽しんでいます。

・・・・・
その女アレックス (文春文庫)その女アレックス (文春文庫)
(2014/09/02)
ピエール ルメートル

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ちょっと風変わりなミステリでした。
でもこの作風、面白く読みました。

というのは、主人公に対して、読み手側が章ごとに全く別の感情を持つような仕掛けになっているからです。
最初、凄惨な監禁状態から始まる物語で、なぜ監禁されているのかもわからず、誰が誰を監禁しているのかもよくわからずと言う状況で物語は始まります。
そこで気の毒・・・と。
なんとかしてこの状況から脱出させてあげれないかと。
でも「なぜ?」と。

ところがこの章の後半から話の様相が変わってきて、更には章の最後で度肝抜かれるわけです、こうくるか!と。
そして次の章の最初はこの後半と結びついていますが、
ここも
引き続き「なぜ?」が付きまとうのです。
そしてこの章でがらっと読み手側の感情が変わります。
更に・・・・・

予備知識ゼロで読むのが良いような気がします。

・・・・
日本ではこれ。
紙つなげ!  彼らが本の紙を造っている紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている
(2014/06/20)
佐々 涼子

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全く知らなかった本を作る作業が、当たり前に本を読むということに繫がっている、というのを強烈に教えてくれた本でした。
ともかくも最後泣けました。