2014.10.21 幻肢
幻肢幻肢
(2014/08/28)
島田 荘司

商品詳細を見る


評価 3.6

幻肢・・・事故や病気が原因で手や足を失ったり、生まれ ながらにして持たない患者が、存在しない手足が依然そこに存在するかのように感じること。

医学生の遥は病院で目を覚ます、あちらこちらを骨折した状態で。
そして記憶をなくしている。
彼女は医学生だったらしい。
が、その記憶がないし、恋人だったらしき雅人は姿が見えない。
一体どうしたのだろうか・・・


脳の生理学的なことの説明が多かった話だった。
そして海馬を含めそのあたりの説明はわかりやすく(当然小説なので)、読んでいて面白かったのだが、遥が病気とはいえ、面倒な人間だなあ・・・と途中で激しく思ってしまったのだった。
ここに寄り添ってあげられない気持ちになってしまうのはいかがなものだろう。
後半に至って、幻影の彼と歩くところなど、どちらかと言うと気持ち悪さの思いが先走る。

それに対して何度も通ってくれている友人の彩はなんていい人なんだろう。
ありえないほどいい人だ。
遥の視点で書かれているので、そこもなんとももどかしさが付きまとう。
なんだか全体に大雑把な感じが否めないのだ。
そしてラストの開き方、これか。これがラストか。

・・・
文章的にも粗が目立つ。
122ページ最初からわずか5・6行の間に「ずいぶん」と言う言葉が繰り返される。
同様に
136ページから137ページに「そのまま」が二回ほぼ間を置かず並べられている。
これはないだろう、これは。
遥の心理と情景描写と言う部分であるのに。