2014.11.11 出版禁止
出版禁止出版禁止
(2014/08/22)
長江 俊和

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評価 4

読みやすいのでぱぱっと読み終えた。
ラスト、ミステリと言うよりホラーテイストでこうきたか!!!になったので好悪はそこでも分かれよう。
個人的にはあまりテイストが合わなかった。
ルポのラストのあたりは妄想だったのか、それとも誰かが横にいたのか、よくわからない。
なんというか・・・仕掛けはあるが、ミステリとしての詰めが甘い気がした。

ここに、出版禁止になった心中事件のルポルタージュ、「カミュの刺客」がある。
それは・・・・

映像作家熊切敏(くまきりさとし)と新藤七緒(しんどうななお)との心中の話を書きたいと思っている男、ルポライター若橋呉成(わかはしくれなり)がいる。
この心中事件で七緒は生き残りの女だ。
その生き残りが本当に生き残りなのか、それとも殺人の気持ちがあったのか。
そのあたりも含めてルポライターとして新藤七緒にインタビューしていくのだ。


人と答え合わせをしたくなるような作品なので、ネット時代にうってつけ、の本かもしれない。
深読みすればなんだか気づいていないところがありそうだが、そこは作者も考えているところなのだろうか。
作者と答えあわせをしてみたい気もした。

以下ネタバレ
・ミイラ取りがミイラ・・・
心中を自分もすることになり、しかも食べてしまった、相手の七緒を。


・神湯という政界の大物であり、彼が敵を倒すのに使われた人は、カミュの刺客と言われて恐れられていた。

彼は表面上、心中の熊切と喧嘩しているように見えたのだが、実の親だった。
なので、敵を討ちたいと思ってるに違いない。
心中の生き残りの七緒にその目は向いている(結果的に殺人であろうと殺人でなかろうと、自分の息子だけが死んだわけだから)

・そして、ルポライターに頼んだのは、神湯であろう。
だから途中で、ルポライターが実は七緒が刺客ではなかったのか、と聞いたのに対し
「刺客の死角」
と神湯の関係者が言う。
これが、刺客の刺客、であり、永津佐和子の刺客である七緒を葬る刺客である若橋、という遠い依頼であった。

アナグラムの仕掛け
・若橋呉成(ルポライターの筆名)→わかはしくれなり→われはしかくなり→我は刺客なり
・新藤七緒(心中の生き残り)→しんどうななお→どうなしおんな→胴なし女(最後殺されて顔だけ切り離されたので)

□□→刺客の刺客(ルポライターの本名で呼ぶ時にこの伏字の形が使われている)

冒頭のみを読む仕掛け
私は七緒をころした
七緒は生首である
(冒頭のみ、は不規則なので(文字の取り方が2つとか一つとか、腑に落ちないが・・・)

カバーの写真が上下が逆になっている(ではないかと思う、下にあるほうが上ではないのか)。
禁の文字が裏返し。