2014年12月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:4987ページ
ナイス数:227ナイス

ソロモンの偽証: 第III部 法廷 下巻 (新潮文庫)ソロモンの偽証: 第III部 法廷 下巻 (新潮文庫)感想
(内容に全く関係ないが、こういう売り方やめて欲しい。単行本を買った人にはばら売りでこのプラス分を売るぐらいのことをして欲しい)ということで、プラス分を(20年後の偽証事件を読んでみました。ああ・・・この部分だけでも読んだ甲斐がありました。あの子が大きくなっていてこういうペアが出来ていて(感動)、そして更に杉村三郎が!!!人の悪意、法律では罰せられない人間の罪の深さ、そしてあくまで人間の善というものを信じようとする清い心、そういうものを描かせたら宮部みゆきは天才的に巧いと思いました。
読了日:12月31日 著者:宮部みゆき
災厄の町 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-12)災厄の町 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-12)感想
新訳が出たというのでまたしても旧訳を。推理物というより街の人々の心理状態を見るという意味で今回前よりも面白く読んだ気がします。失踪した男が戻ってきて結婚してくれたんだけども、夫が持っていた三通の出されなかった手紙が不審をもたらせる・・・エラリーが若くそしてだからこそ瑞々しい推理で。ただ・・色々思うところもあり。 (そして新訳で大きく違っているところを知り、非常に納得がいきました、ああ・・・その方がずうっと落ちる、なんでこれをするんだろうという根本的なところが腑に落ちなかったので昔から!)
読了日:12月31日 著者:エラリイ・クイーン
化石少女 (文芸書)化石少女 (文芸書)感想
すごく面白い!!!と思う部分と、なんだかなあ・・・と思う部分と。化石オタクのまりあ先輩の暴走っぷりと繰り出される鮮やかな推理とが交錯し、たった一人の男子部員を翻弄します。生徒会と弱小部との駆け引きとか、華やかな高校生活とかこのあたり乗れる人は乗れるかも。そこが私は微妙。だけどもだけども最後が素晴らしい、いつもにもましての破壊力。
読了日:12月30日 著者:麻耶雄嵩
4 Unique Girls 人生の主役になるための63のルール4 Unique Girls 人生の主役になるための63のルール感想
いつも目の前を疾走して行く暴れん坊のお姉さん、それが山田詠美です。暴れん坊ぶりがちょっと減りましたが、根っこの部分でまだまだ暴れ坊の片鱗はあり、たくさん本を読み、たくさんおしゃれをし、たくさん物を考え、というところで、読めば読むほど元気になってくる。それが山田詠美のエッセイなのです。この中で塩野七生とのかかわりが驚きでした(塩野七生が山田詠美本を読んでいると言う図が考えられない・・・)暴れん坊万歳!
読了日:12月24日 著者:山田詠美
読まされ図書室読まされ図書室感想
色々な人に推薦された本を読む、こういう企画でした。この本、装丁にやられました、まず。外側もこの通り美しいですが、中を開くと、昔懐かしい図書カードがあるのです、そこにもぐっときて購入。中身は小林聡美の率直さ、飄々としたユーモアが溢れ出ていて、背伸びしない読書というのを目の当たりに見た感じがしました。とても好感が持てました。中のよしもとばななとの対談も読みごたえがあったし、さかざきちはるのイラストもまた可愛らしくてキュート。ほこっとした気持ちになれる本のエッセイでした。
読了日:12月24日 著者:小林聡美
高山なおみのはなべろ読書記 (ダ・ヴィンチBOOKS)高山なおみのはなべろ読書記 (ダ・ヴィンチBOOKS)感想
ダ・ヴィンチで連載していて、大好きなエッセイなのでした。まずさらりと日常から入り本にまつわる話にふわりと着地し、そのあと生まれたレシピに移る・・・・カラー写真入りで美しく、文章も楽しめました。「すいか」の文章で、馬場ちゃんの言っているところはもし私が選ぶとしたらこの部分を選ぶなあという会話でした。木皿泉、小川洋子、梨木香歩、山下澄人・・・・と取り上げる人達の作品もまた既読であれ未読であれおおいに魅力的でした。一点、目次に食べ物のタイトルですが、本のタイトルを一覧にして欲しいですどこかに、索引でもいいから。
読了日:12月24日 著者:高山なおみ
Mother 2 (河出文庫 さ)Mother 2 (河出文庫 さ)感想
芦田愛菜ちゃんの天才っぷりばかりがクローズアップされ、それはそれでその通り!!なのですが、その他の大人の配役陣が全て素晴らしいドラマでした。そしてこの脚本の強さがプラスされた稀有なドラマになりました。子供が実母に諭す場面、もう一度誘拐してとこっそり電話する場面、うっかりさんが身を捨てて子供を守る場面、そしてラストの光が遠くにあるような手紙の朗読、どれも心に残りました。
読了日:12月24日 著者:坂元裕二
Mother 1 (河出文庫)Mother 1 (河出文庫)感想
ドラマを見たからこそ脚本を読んでみたのですが、内容を知っていても号泣しました、言葉の端々で。虐待する母がなぜ虐待するに至ったか、その経過が書かれているところも秀逸と思いました(2の対談にもありますが)。なんと言っても、白眉なのは、歩道橋で実母と奈緒がすれ違う場面、屈指の名場面といえるでしょう、しかも実母は目を伏せたまま気づかぬふりだし。この話、大きな意味でミステリでもあると思うのです、なぜ奈緒を実母が捨てたのか。この大きな謎が2につながっていくのです。
読了日:12月24日 著者:坂元裕二
私の命はあなたの命より軽い私の命はあなたの命より軽い感想
妊婦が急遽実家に帰ると実家の雰囲気が違う・・・ここに端を発し家族に何があったのかを探るという話でした。タイトルは途中に出てくることに絡んででした。微妙・・・かなあ・・・・妊婦さんが主人公なので動きが鈍く(失礼)情報源が友達に頼ることが多く、そして真相もおおっと思う真相ではなく、予想範囲内の真相であって。 が、ラストの2ページのどす黒さ(後味悪さ)が私は大好きです、これは予想してなかったから。なんて真っ黒な・・・。ただこれを書きたかったのかな?という疑問もふつふつと。
読了日:12月24日 著者:近藤史恵
鳩の撃退法 下鳩の撃退法 下感想
うねるように話が進んでいくのです。だからこれが(どうでもいいや)と思ったらその時点でこの話はアウトかも。私は非常に面白くページをめくる手が止まりませんでした、どうでも良くなかったよ!!一体偽札は?とか、房州老人は?とか、家族三人の行方は?とか、東京の中野に移ってきてから訪ねてきた「彼」は彼なのかとか興味尽きないし。最後全てが明らかになった時、目の前にかかった紗のカーテンがさっと開いた気がしました。そしてもう一度最初の方読み返してみると、(あ!だからか!!)と納得することが多かったです。基本は三万円、ほえ。
読了日:12月24日 著者:佐藤正午
鳩の撃退法 上鳩の撃退法 上感想
ああ・・・これ、佐藤正午の読んだ中で、一番好きだし一番ピンときたかも。上巻では、ばらばらと人が出てきて洒脱な会話がなされ、一家三人の行方不明事件と房州老人の残したキャリーバッグの中身のことと、元作家の副業(というか本業になりつつある)デリヘル配達の話とかが語られていきます。メタ構造になっているので、作家が書いている世界がこちら側にも侵食してきて、というのが段々見えてきてそこも面白いし、思った以上に混沌としているのです、内容が。それは行ったりきたりの時系列の複雑さもあるし(以下下巻に続く)
読了日:12月24日 著者:佐藤正午
○○○○○○○○殺人事件 (講談社ノベルス)○○○○○○○○殺人事件 (講談社ノベルス)感想
タイトル当てが主眼のミステリなのですが、いやはやいやはや・・。これ褒めると人間性疑われそうだし、笑ったと言ったらもっと非難されそうですが。あまりの馬鹿さ具合に大爆笑したと言うのが本音です。そしてこれまた実にフェアに書いていて、ある違和感がちょっとずつあるのです、それが解消された瞬間、やられた!と。孤島、仮面の男、知らない男女が集まる、殺人事件、と既存のミステリを踏襲しながらのこの馬鹿っぽさ。メフィストすごい!これだけの破壊力をもった作品を選んだと言うところに拍手。そしてタイトルにも大爆笑、そういうことか!
読了日:12月24日 著者:早坂吝
冷たい太陽 (ミステリー・リーグ)冷たい太陽 (ミステリー・リーグ)感想
これほどさくさく読める本もないというくらいにお気楽に読んでました。視点は変わるし、登場人物はやたら多いし、文章もなんだかト書きっぽいのですが。誘拐された娘美羽ちゃんをめぐって右往左往の親達とその周辺。伝書鳩を使っての受け渡し、宝石店での受け渡し、とめまぐるしく変化しそして誘拐された娘は・・。そしてこの真相には驚愕しました、こういう描き方があるのかと。そして最初の方から(特に幼稚園行事の公園部分)読み直してみましたが、アンフェアではありませんでした、きちんとどの部分も落ちてます。私はとても面白く読みました。
読了日:12月24日 著者:鯨統一郎
デッドマン (角川文庫)デッドマン (角川文庫)感想
面白かったです。体の色々な部分が切断された死体があちこちで見つかり始める・・・一体なぜばらばらの部分が切断されているのだろう・・・。話をずうっと読ませる吸引力は確かにあると思いました。ミステリの配合具合のようなものが優れていました。今の医療の最先端というのが報道されているので、(自分の知らない世界には・・・デッドマン・・・)と思ってもいましたし。この作品ある有名作家作品へのオマージュでもあります、それは未読でも関係ないとは思いますが読んでいたら更に楽しめると感じました。
読了日:12月24日 著者:河合莞爾
伶也と伶也と感想
タレントとファンとのあり方のようなものを考えさせられました。とことんファンになろうとしたらこうなるのかと。最初のところにこの二人の結末が書かれていて、そこまでの軌跡が描かれています。直子がバンドの伶也の一ファンからここまでの思いになったのは、恋に落ちたから、と私は思いました。たまたま相手が有名人ではあったけれど一生に一度の恋だからこそ、直子はこの立場に甘んじたのだと思います、外側から見れば馬鹿馬鹿しいという事は承知の上で。伶也の浮き沈みに合わせ自分も生きていく女の姿が痛々しかったです(イタイのではなく)。
読了日:12月4日 著者:椰月美智子
図書館奇譚図書館奇譚感想
第4バージョンだそうです(最後の村上春樹の解説によれば)。図書館の地下独房といういかにもありそうでそしてなさそうな世界に行った「ぼく」。そこには・・・・・別世界が広がっていて異形の人達がいて・・・この物語自体とても面白いと思います。この話、佐々木マキの絵で読むのとこの絵で読むのとは印象が違いました(バージョンの変化はあるにしろ)。第一バージョンからもう一度丁寧に読んでみたいです。
読了日:12月4日 著者:村上春樹

読書メーター