2015.03.29 号泣
号泣 (集英社オレンジ文庫)号泣 (集英社オレンジ文庫)
(2015/03/20)
松田 志乃ぶ

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評価 4.4

進学校と知られる高校で一人の美少女が転落する・・・
しかし当初から、それは自殺なのか他殺なのか、と言う疑問が・・・
美少女奈々の所属していたのは、筝曲部、いわゆるお琴のクラブだ。
偶然、彼女達の名前の一部に春夏秋冬が入っていて、四季の会といわれている。
その四季の一角が崩れた・・・


ミステリなのだが、ここに女子高生の友情も描かれている。
そしてそれぞれの家の事情、秘密、恋愛・・・
どれも面白そうな要素は満載だ。
話はすぐに理解できる。
なのに、私がなんだかなあ・・・と思ったのは、女子高生のありようが、あまりに「きれい」じゃなかったからだ。
そしてそこが話のとても重要な部分になっているところが悲しい。
こんなに女子高生って乱れているわけ?
こんなに女子高生ってオープンなわけ?
こんなに男子大学生は卑劣なわけ?
こんなに・・・・
という疑問が漂っている。
漂うと同時に大変気分が悪くなる。
また四季の会のそれぞれの女の子達の佇まいが「冬姫」は別にして、ごちゃっとしている。
途中太文字の手記により、ようやく凛と千秋の区別がわかったが、話し言葉とかがとても似てる、この二人は(やっていることも似ているけれど)。死んでいるから出てこないものの、ここに奈々が加わったら更に混沌としただろう。
ただ、ラストが良かった、ここの一点で読んで面白いと思ったのだった、ある海外有名作家の推理小説と同じなのだが、全くわからなかった。


最初からこれはこういう物語か?と怪しい人間は一人出ていた。
そしてその人はそういう怪しい人間ではあったものの、真相はまったく別のところにあったのだった。

以下ネタバレ
・女子高生の6人に一人が性病って・・・
梅毒とかクラジミアとか性病の話が元になっているだけに(これを悲観して、奈々は自殺した、付き合っている男性にはめられたのかどうかはわからないものの)辛い、読んでいて。

・最後、離婚した女性教師の犯行がわかるのだが(あとの殺人)
これが
クリスティの「鏡は横にひびわれて」と同趣向のもので、
意図していなかったけれど暢気に風疹なのに接触して、ようやくできた赤ちゃんを葬ることになった悲劇だ。