2015年3月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3386ページ
ナイス数:230ナイス

the SIX ザ・シックスthe SIX ザ・シックス感想
6人それぞれの超能力を持っている子供達、その孤独と苦悩が描かれていました。超能力物大好きなので楽しんで読みました。子供達の超能力が普通考えられる超能力で「相手の思っていることを透視する」とか「テレパシー」とか「テレポーテーションでどこかに瞬間移動する」とかではない、新しい能力が多いのでそこもまた魅力的でした。ただ、続きがあるといいなあと思います、最後ちょっと物足りない感が。あと連作というので最後に大団円と言う形のみではなく、それぞれの話が少しずつどこかで引っかかりがあるといいと思います。
読了日:3月30日 著者:井上夢人
バラの中の死 (光文社文庫)バラの中の死 (光文社文庫)感想
あの日下圭介の本がこんな美しいバラの表紙で甦るとは!なんて素敵なお仕事!時代は古いのです、携帯もパソコンもない時代で。でも内容は改めて古くないなあと思いました。この中で一番巧いなあと思うのは「木に登る犬」で、なぜ木に登る?犬が?まさか?と子供達の話を中心に謎が頭を駆け巡り、そこから意外な結果が生み出されるところが面白いと思いました。個人的に大好きなのが鶯を呼ぶ少年で(懐かしい・・・)、盲目の貧しい祖母のために鶯の音を聞かせようと奮闘する少女と少年の物語、と思いきや、ラストがお見事。
読了日:3月30日 著者:日下圭介
太宰治の辞書太宰治の辞書感想
初々しかった「私」が大人になっちゃった・・・・あの「水を飲むように本を読む」という精神はそのままに、懐かしい円紫さんシリーズが帰ってきました。太宰の話、朔太郎の話、芥川の話、と文学好きには、お!と思わせる話が満載でした。円紫さんはラストに出てきて、そうそう、あの正ちゃんも出てきますっ!懐かしい・・・。ただ、ただですね・・・・個人的には、ずうっと「私」は大学生のままで円紫さんと砂糖合戦(シリーズ中一番好き)のような小さな謎を解きあっていてほしかったなあ・・・。
読了日:3月29日 著者:北村薫
EPITAPH東京EPITAPH東京感想
好みがぱくっと分かれそうなもやっと作品。そして私は好きでした。東京と言う巨大都市を幻視している語り口が好みでした。大きくは3つの部分に分かれていて、「筆者」が東京を題材にした戯曲を書いて悩みつつ東京を回る部分、その戯曲そのものの部分、吸血鬼を名乗る吉屋と言う男の独白の部分、でした。都会の鏡の中に吉屋がぽっといるところとか、尾行しているつもりが察知されているところとか、死の気配に満ちた都会の真ん中のあちらこちらの部分の話とか楽しんで読みました。ただ・・・これだけ装丁に凝っているのに誤植があるのが実に残念。
読了日:3月29日 著者:恩田陸
倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。 (集英社オレンジ文庫)倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。 (集英社オレンジ文庫)感想
19世紀ロンドン版ビブリア古書堂のような話。貴族が身分を隠して兄と妹で古書店を開いていてそこに持ち込まれる謎を解いていく・・・ほのぼのと読みました。引き合いに出てくる小説が、HGウェルズとかホームズとかポーとか若草物語とかから、スティーブンソンの自殺クラブまで多彩で楽しめました。特に若草物語のジョーの氷の話は、確かにとても印象深い話なのでそれを上手にミステリに取り込んでいると思います。あと自殺クラブの話も好きです。ラスト次に続く予感で終わっているので(両親の死も解明されてないし)また読みますっ!
読了日:3月29日 著者:久賀理世
号泣 (集英社オレンジ文庫)号泣 (集英社オレンジ文庫)感想
女子高生の自殺をめぐってのミステリ、他殺なのか自殺なのか。ここに描かれている女子高生達の生態があまりに私にはショッキングでした(本とはいえ)。冬姫ちゃんが一番まともでした、彼女以外の四季メンバーと言ったら・・・ううむ。悪意とか男女交際とかいじめとか辛い部分もありました。が、ラストはとてもかえました、ある海外有名作品と基本同じなのですが、全くわからなかったので。
読了日:3月29日 著者:松田志乃ぶ
ぼくが映画ファンだった頃ぼくが映画ファンだった頃感想
面白く読みました。特に映画と伏線のところで、ワイルダー、ヒッチコックからダイハードまで語る部分で細かい小道具の話とか、もう一度読みたくなりました。人生の三冊というのもいかにもこの人らしいかも。 ただ、初出がかなり昔のものもあり(というかそれが多い、1980年代が多い)、あと媒体がばらばらなので文体がまちまちでそこがちょっと違和感ありかも。まあそこが魅力と言えば魅力でもありますが。
読了日:3月27日 著者:和田誠
ソロモンの偽証 全6巻 新潮文庫セットソロモンの偽証 全6巻 新潮文庫セット感想
映画の前篇を見たので、再読しました。やはり生き生きとした中学生達の裁判が素晴らしいし、結末が判って読むと、冒頭の部分がいかに大事かというのもわかるし、全てが計算されたミステリだと思いました。それぞれの子供達が友達と関わっていく中で成長していく姿に胸打たれました。特に三宅さんの孤独な叫びが神原君と言う弁護人に救われたこと(だからこそ最後三宅さんは精一杯の嘘をつき続ける)、野田君も闇を脱出して神原君とともに成長していく様、大出君ですら考えるようになったのです。後半涙がやはり止まりませんでした。
読了日:3月27日 著者:
奴隷小説奴隷小説感想
これを、現実世界を踏まえた虚構の世界のSFと見るか、それとも虚構の世界の形を借りた現実世界への訴えと見るか。それによって読み方がものすごく変わると思いました。一切の予備知識がなかったので、最初の話を私はSFだと思って驚きながら読んでいたのですが、ラストで(もしかしてこれは現代日本ではないだけで現実?)とくらっとしました。小説としてはどれも非常に私は面白く読みました。特に突然拉致されて島に閉じ込められ周りが泥と言う状況の中の女子高校生たちの話は、SF的な視点で見ると読み応えがありました。
読了日:3月19日 著者:桐野夏生
透明カメレオン透明カメレオン
読了日:3月19日 著者:道尾秀介
模倣犯〈下〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)模倣犯〈下〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)感想
犯人像も克明に描かれていて不気味さがこちらに伝わってきました。テンポ良く人間が動いて行って、しかも周りの人達がそれぞれの役割で活躍する一方、実に人間臭いことで悩んでいると言う仕事と心と両方が見事に描かれていました。刑務所の中にいる連続殺人犯とある一人の女性とのやり取りはそれこそハンニバルとクラリスを髣髴とさせ、ここもまたぞくぞくとさせてくれました。今作のミステリ、謎解き重視と言うより、人間の心の動きを読み込む人に向いているかも。しかも前作でドジな人はここでもまた・・苦笑いたしました。ラストが!次巻を待つ!
読了日:3月19日 著者:M・ヨート,H・ローセンフェルト
模倣犯〈上〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)模倣犯〈上〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)感想
これに限っては前作から読むことをお勧め。なぜなら前作の最後で実に重要なことがオープンになっていて、それをこの作品の中心になっているから。前作も面白かったのですが、なんせ最初に出てくる人物達を把握すると言う頭の中の作業があるので、圧倒的に二作目のこちらの方がさくさくとのめりこめました。そしてここではかつてセバスチャンが捕まえた連続殺人犯と同じような手口の殺人が次々に発生。元の犯人は刑務所にいるはずなのになぜ?非常に面白かったです、自信過剰のセバスチャンの心の崩れ方も読みどころの一つ。(下巻に)
読了日:3月19日 著者:M・ヨート,H・ローセンフェルト

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