2015.04.07 お葬式
お葬式お葬式
(2015/02/12)
遠田潤子

商品詳細を見る


評価 3.4

文章的には下手ではないし、話の感じも悪くはない。
けれど・・・・

読ませるが、なんだか納得いかなくて納得いかなくて最後憤慨していた、この父親に。
読後がすっきりしないというより、父親出て来い!一体お前は!!と怒りの感情に囚われていたのだった。

誰からもうらやまれるような明るくダンディで物分りがよく素敵な父親を持つ息子、在(ある)。
母を亡くしてから父と二人で穏やかに暮らしていたのだった。
父は建築の仕事をしていたのだが、自宅の書斎には絶対に入るなと厳命していた。
そして突然父が交通事故で亡くなった時に、何も見ないで書斎のものを片付けろと言う遺言が・・・


これって、過去を探っていく、それも自分の知らなかった父親の過去を、と言う物語だ。
明るく誰からも好かれている父がかつてはそうでもなかったという事実。
高校時代にあるとてつもない出来事がある・・・

これを息子が徐々に発見していく過程というのが物悲しい。
色々な人に話を聞いていく、そして父の知らない一面が出てくる、そのあたりはとてもよく描かれていると思った。
が、真相がわかるにつれて、こんなきれいごとで終わらないと思う、人間の感情は。

以下ネタバレ
・一番納得できないのは

その死んだ女性(子供まで宿して流産して運悪く自動車事故で死んでしまった。その間に母子手帳をとりに行ったという荒唐無稽っぽいところも納得できないが・・・)の言葉を思って明るい男性に変貌した、と言う事実であり、人間ってそんなに変われるもの?という疑問がある。
よしんば変われるとして。

その女性を思っていたのに、新たに結婚するというのはどういうことか。
この奥さんはどういう位置づけだったのか。
このあたり納得できないし、あと秘密主義で書斎に入るな、しかも遺言で捨てろと言っているのに、ノートが隠されていた?は?
わかって欲しかったのかわかって欲しくなかったのか。
父親の気持ちがさっぱりわからなかった。