2015.05.20 時穴みみか


評価 4.7

すごく危ぶみながら読んだのだが、意外にも面白かったのだった。
これってSFとして読んだらタイトルではないけれど穴だらけだ。

母一人子一人の少女みみかがある時に猫を追いかけていてふっとタイムスリップする。
それは昭和の時代だった。
彼女はそこでさらと呼ばれていて、お姉さん、弟、両親、おじいちゃんがいる家族の一員だった。
一度は元の世界に戻りながら、もう一度この昭和の世界に入り込んでしまう・・・



まず、SFとして考えれば以下のことが疑問だらけだ。
・過去に行く法則って何だろう。
どうして行ったのかどうして帰って来たのかわからない。
・過去のさらはどこに行ったのか。
消滅しているのか、そこまでのさらは。
・現在の方を考えてみると、時間はたってない。
けれどその間のみみかの存在ってどうなっているのだろう。
・後半→戻ってくる時にさらが死ぬということでみみかが現在に戻ってくる。
この戻り方でいいのか。
穴はどうしたのだろう、時空の穴は。

・最後→戻ってきた時に、また何年かたったのちの昭和の時代のさらの家に訪問する。
そこでは皆が成長していて、お姉さんが特にみみかであったさらを受け入れる。
こんな簡単に受け入れるのか!
というか、姿を見せていいのか!!


でも、話として楽しめる。
素朴な素朴なタイムスリップの話だ。
知らないそれも超大昔ではなく手の届くくらいの昭和、というところがミソだと思う。
懐かしい物が満載で(トイレットペーパーがないというのがリアルすぎる、汲み取り便所もだけど)、こっくりさん、まだキティちゃんがいない世界、コンビニがない、黒電話、駅の掲示板・・・。