評価 4.9

忘れていた、というか見落としていたのか、九條今日子が亡くなっていたのを改めて思った。
そしてこの本を読むと、寺山修司のラブレター一覧(現物も写真である)なのだが、それは二人が辿った道でもある、ということを改めてわかったのだった。

結構寺山修司はストレートに思いをぶつけているなあと感じた。
もっと気取った比喩とか詩とかつけると思ったけど、普通の、本当に君が好きだよ、会いたいよ、的なラブレターなんだなあと思った。
一度だけロゼッティの詩をつけているけれど、あとは饒舌ではあるけれど日常のことなどだ。


彼らの出会い、そして恋愛、結婚、そして天井桟敷という演劇集団が出来て、同志になってしまって、仕事は一緒に続けるけれども結婚は解消しましょうということに至るくだりは、前半の幸福そうな二人を見ているだけに、こうなるんだなあと感慨が沸いた(離婚したから不幸と言うのでもないのだろうが)
にしても、当時ではこんな記事になるくらいのセンセーショナルな出来事だったのだなあと改めて思った。
離婚した者同士が同じ仕事をしているという光景は。
今だったら普通にありえるだろうし、逆に結婚していなくてずうっと結婚と同じような生活をしながら仕事を一緒にしているペア、というのもいるだろう。

にしても!
私は若い時の九條今日子を知らなかったので、今回写真であまりに可愛いので度肝抜かれた。
どの写真も可愛らしくて元気のよい女性、というのがよくわかる。
これでは寺山修司が追いかけるのがよくわかる。
谷川俊太郎との結びつきも改めて色々思ったのだった。