2015年6月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:5437ページ
ナイス数:305ナイス

ブエノスアイレスに消えた (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)ブエノスアイレスに消えた (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)感想
厚いのですが意外にさくさく。可愛い娘モイラを誘拐されたファビアンの苦悩がそれは伝わってきました。誘拐といっても、何も脅迫もなくただただの失踪ということで、途中で探偵や刑事達も絡み一つのうねりのような物語になっていきました。誘拐物にしては珍しく長期間の記録にもなっています。ファビアンの妻リラ像が前半今一つつかめなかったのが。後半あああああ・・・そういうことだったのか、とある一つの真相に行き当たり愕然。ファビアンが電車に寸前で乗れなかった様子や。後半単独旅で、秘境のような場所が映像として見えました。
読了日:6月28日 著者:グスタボマラホビッチ
虹の歯ブラシ 上木らいち発散 (講談社ノベルス)虹の歯ブラシ 上木らいち発散 (講談社ノベルス)感想
ま・・まさか「らいち」が主人公の連作とは!思った通りいやそれ以上にエロでお下品で・・・・なんですが!一つ一つのミステリの落ちるところが非常に納得するところがあり、汚いーぎゃーぼーううむううむーーーと思っていたら。紫で仰天し、青は海とマニキュアの色で大爆発して(これもシモネタ&エロネタですが大変感心)、そしてラストの章、こ・・・これは!!!脱帽しました、ここまでいくことに。
読了日:6月28日 著者:早坂吝
ドクター・スリープ 下ドクター・スリープ 下感想
大変満足しました、この終わり方に。ダンがアブラとかかわりを持っていくところ、悪の権化真結族との戦い(ローズを罠にはめたアブラに拍手喝采)なども読みどころたっぷりなのですが。更正したダンが折に触れて幼い時の父親とか両親のあり方とかを考えるところ、ディックを懐かしく思うところ、ホスピスに勤務して死に行く人の手を取って救ってあげるところ、の静の部分もとてもとても心打たれました。かがやきを持ったことで辛い人生を歩まざるを得なかったダン。彼は強大な力を持ったアブラにかがやきを持つ人生とは、を教えたと思っています。
読了日:6月27日 著者:スティーヴン・キング
ドクター・スリープ 上ドクター・スリープ 上感想
面白い!なんといってもシャイニングを読んでないと、と言う作品ではありますが(単独でも楽しめますがそこここで疎外感があると思います)、過去の父親を見ているダニー坊やがこんなに大きくなって・・・(涙)。でもまたダニー(ダン・トランス)もまた父のあとを追ってしまうという悲劇もまた・・・かがやきを持つ人間の悲しみ、サガのようなものをひしひしと感じました。そしてアブラ!!という魅力的な少女のかがやきが素晴らしい!少女とのかかわりで、今度はダンがディックになって行くんだなあ・・・というのを感じながら下巻へレッツゴー!
読了日:6月27日 著者:スティーヴン・キング
少女は本を読んで大人になる少女は本を読んで大人になる感想
良かったなあ・・・。読書会の作家さんの語り部分だけれど、思い入れのある本を一冊選んでそれについて語ってくれています。人によって濃淡はありますが、特に良かったのが、嵐が丘の明快な分析とネリーの存在を光らせてくれている鴻巣友季子、第七官界彷徨の角田光代(この作品についてもだが、自作品八日目の蝉への分析も素晴らしい)、彫刻家の父親と高村光太郎との結びつきを書く末盛千枝子(名前の由来にぶっ飛んだ!)、苦界浄土を語る竹下景子(泣けた、言葉の力にやられた、朗読を聴きたかった。)、の方々でした。ところでレシピはいるの?
読了日:6月21日 著者:
地球で生きている ヤマザキマリ流人生論地球で生きている ヤマザキマリ流人生論感想
媒体が色々なせいか、文体が途中で変わって・・・。これが最初の彼女の本だったら詠むところがたくさんあると思います。今までの本を読んできた人なら、重なるところが多くてちょっともやもやっとすると思いました。話そのものは面白いのですが!
読了日:6月21日 著者:ヤマザキマリ
悪魔の羽根 (創元推理文庫)悪魔の羽根 (創元推理文庫)感想
相変らずよく出来た心理サスペンス。E-メールも、怯えているコニーが変貌していく感じも克明に描かれていました。
読了日:6月20日 著者:ミネット・ウォルターズ
歪められた旋律(下) (扶桑社ミステリー)歪められた旋律(下) (扶桑社ミステリー)
読了日:6月20日 著者:ジェニファー・ヒリアー
歪められた旋律(上) (扶桑社ミステリー)歪められた旋律(上) (扶桑社ミステリー)感想
ジェットコースター小説。上巻の途中まで私は非常に忍耐が要りました。イーサンの執拗さに辟易して。何もかも持っている大学の美しい先生シーラが一時の気まぐれで助手イーサンと関係を持った・・・ここから全てが始まるのですが。
読了日:6月20日 著者:ジェニファー・ヒリアー
忘れられた巨人忘れられた巨人感想
アーサー王伝説、竜のいる世界、騎士、もやもやと立ち込める霧、修道院、と、ファンタジー道具立てが揃っています。記憶をなくした老夫婦があたかもイニシエーションの旅のように、いなくなった息子を探しに行く旅の途中で色々な出来事にあう・・・と言う物語ですが。いかようにも読めますこの本、メタファーと思えばどれもメタファーであるし。確かに読ませます、読ませるんですが、私はファンタジーではないカズオ・イシグロのほうが好きかも・・・・。
読了日:6月16日 著者:カズオイシグロ,KazuoIshiguro
霊応ゲーム (ハヤカワ文庫 NV レ 5-1)霊応ゲーム (ハヤカワ文庫 NV レ 5-1)感想
イギリスの名門パブリックスクールでの男子同士の友情、いじめ、少年同士の独占欲、そして尊敬から恐怖に変わる心の支配、これらが先生の話を交えて心理状態を克明に描き出していました。読ませます、全体に。 ただ、私の期待していた感じの話と後半違ったかも、ごめんなさい。あと肝心なゲームをもうちょっと詳細に描いて欲しかったかも。
読了日:6月14日 著者:パトリックレドモンド,PatrickRedmond
さよなら、シリアルキラー (創元推理文庫)さよなら、シリアルキラー (創元推理文庫)感想
とても良かった!ミステリで後半の場面などはトマス・ハリスのハンニバルとクラリス場面を思い出すくらいの濃厚な場面もあるのですが。それより何より青春物語で、人を愛する心を失わないということがどれほど人間の心を救うかというのが見事に描かれていると思いました。主人公ジャズが、異常な環境で殺人犯の父に薫陶を受けてきた・・この悲惨な状況の中真っ当な心を失わないのは、愛するガールフレンドコニーと血友病のハウイーと言う親友がいるから、だと思いました。三人の造型が素晴らしかったです。次作品の翻訳を楽しみにしています!
読了日:6月12日 著者:バリー・ライガ
夏の沈黙夏の沈黙感想
順風満帆の生活を送っていたキャサリン、突然自分が主人公の小説が送り届けられてきた・・・秘密の暴露とともに、というなんとも魅力的な冒頭です。この小説の正体は案外あっさりわかるのですが、そのあとストーカーめいた話にシフトし、視点が増えて行き、色々な人の心が崩壊していく様が読み応えありました。後半の真実はやや弱いのですが、私はそれよりも、最後の最後でのある事実に胸突かれました、だからか・・・と、色々なことが腑に落ちて。ただ一方で腑に落ちないことも多々あって、そういう意味でもどかしいミステリではありました。
読了日:6月6日 著者:ルネ・ナイト
誰でもない彼の秘密誰でもない彼の秘密感想
とてもすぐれたヤング・アダルト小説でした。なぜこの本に興味を持ったかと言うと、あの詩人のエミリー・ディキンソンの少女時代をミステリ小説(あくまでフィクションですが事実も踏まえています、各所に)にしている、というところでした。そして私の中の白い服を着たディキンソンの沈鬱な静かなイメージとは全く違う、生き生きとした少女探偵のエミリーが実に魅力的に描かれていました。ミステリそのものは深い謎とかではないのですが、ミスター・ノーバディとの一瞬の邂逅がエミリーを突き動かしていくその観察眼と感性が素晴らしかったです。
読了日:6月5日 著者:マイケラ・マッコール
夏のおわりのハル夏のおわりのハル感想
「夢」の話が主体になっているといってもいいので、つかみどころがなく、好悪分かれると思います、なんのことだ、と。私は、といえば、ぎりぎりこの人の夢の話が聞ける、という気持ちで案外面白く読みました。前半と後半、二人の人間の話が交錯しているのですが、このリンクの具合も興味深く読みました。このシュウちゃん(ハルのいとこ)、伊吹(ダイチのかつての同級生女子)、双子、うさぎ(アリスを明らかにモチーフにしている)が出てくる奇妙な「夢」の世界については、私はあることを思いましたが・・・・。
読了日:6月4日 著者:畑野智美

読書メーター