評価 5

四半世紀後の秀美くん収録というのでかなり久々の再読をしてみた。
最初のところに秀美くんが・・・

改めて読んでみると、時田秀美君のキャラクターってなんて魅力的なんだろう。
サッカー好きの17歳、家庭はちょっと複雑でおじいちゃんと編集の仕事で働くいけてるお母さんとの三人暮らしだ。
面白いなあ・・・と思ったのは
こういう場合、「金持ちでスポーツ万能で勉強が出来てイケメン」というキャラクターでもてる要因が揃う。
でも秀美くんの場合は、
・お金がなく
・スポーツこそ出来るが勉強はからっきしできない
・でももてもて
というきわめて特異な立ち位地に立っているということだ。
これが不良ならわかる、力で皆を押さえつけ、おらおら気分でもててる感じを作り出すというのが。
でも秀美くん、そこは軟弱なのだ。
高校生なのに年上女性と付き合って大人の付き合いを学んでいる子。
世間の荒波を潜り抜け、発言が大人っぽい子。
高校の先生とも対等に話せる子。

でも、年上女性にちょっと距離を置かれただけでどきどきしてしまう部分も持っている子。

・・・・・
この中の話で、時差ぼけ回復がとても好きだ。
同級生の片山が自殺してそれを病気の床で知る。
死とは、生とは、と考えて、知らないおばあちゃんに涙が出ていることを指摘されて電車内でハンカチを渡される場面、ここはとても心に残る場面だ。