評価 4.8

昭和史の10大事件があまりに面白かったので、続けて半藤本を。
これはエッセイだがこれまた面白かった。

木版画をやっていらっしゃるらしい。
最初の方を見て(これは素人レベル・・・)と思ったことを許して欲しい。
これは最初の一作品であって、そのあともう素晴らしい。
プロの勢いで、そしてちょっとユーモラスな表情とか言葉とか(文字も彫ってある)、どれもこれも欲しい、と思わせる木版画だった。
それぞれについてどういういきさつで出来たかみたいのも書かれている。
この人、ユーモアセンスが下品でなくあらゆるところに発揮されているので、ちょっとしたシモネタに近いことを言っても許される感じが漂う(まあお年もありますが・・・)
そして木版画で、壷の女とか裸の女性の後姿(壷の中にいる)なんか素晴らしいと思った。
あと漢詩とともに描かれる武将の姿も凛々しくて素敵だ。
良い意味の遊び心がないとこういう作品って出来上がらないだろうと思う。

途中から、夏目漱石の草枕の言葉散歩になるけれど(草枕の難しい言葉を紐解いている)これまた非常にわかりやすいし、読みやすい。

日常のエッセイと言うのも混ざっている本で、混合体なのだが、それはそれで味わい深い、としみじみ思ってしまったのだった。